2001年4月12日放送の【 連続テレビ小説「ちゅらさん」】10話のネタバレです。
現在は(2020年9月現在)NHKオンデマンドでも視聴可能です。
あらすじ
7年後、古波蔵(こはぐら)家は那覇市に移り住み、父の恵文はタクシーの運転手、母の勝子は市場で野菜売りをして生計を立てていました。恵里は高校3年生になりました。ある日、勝手気ままな生活をしていた長男の恵尚が帰ってきて、にがうりの形をした土産物の人形「ゴーヤーマン」を世界中に売ろうと言い出します。この提案に恵里は大賛成し、母・勝子やおばぁのハナ、弟・恵達もしぶしぶ賛成しますが…。
10話ネタバレ
連続テレビ小説 ちゅらさん 第10回 帰ってきた兄(に)い兄(に)い
恵尚のゴーヤーマン 世界進出計画は その後順調に進んでおりました
古波蔵家
朝食
恵尚「今日 見本が 上がってくる。」
恵里「楽しみだね。」
恵尚「ゴーサイン出せば いよいよ生産さ。 ついに始まるよ ゴーヤーマン。」
恵文「見本ね!」
恵尚「今夜 家族会議だからね。 いや違った。 企画会議 いいね」
恵里「了解!」
恵文「あいよ!」
恵尚「おばぁ おふくろさん。」
勝子「分かりました。」
ハナ「はい はい!」
恵里「恵達。」
恵達「ん…。」
恵尚「よし ちょっと早いけど 工場 行ってこようね。」
恵里「行ってらっしゃい!」
恵尚「ゴーヤーマン!」
学校
恵里の野球部は その後もまるで神がかりのように 勝ち進んでいます
校長「堂々の準決勝進出 まずは おめでとう。 ここまで来たからには 是非 甲子園行きを 決めてほしい。」
校長「沖縄県の代表は 全国の中でも 代表1番乗りになる事が多い。 是非 我が校の名を 全国に とどろかせてほしい。」
誠「まかせて下さい。」
校長「頼もしいね 宮里先生。」
宮里「は! 私も 今年の部員は ひと味違うと思っておりました。」
教頭「続きまして 同窓会会長の石嶺さんから ひと言。」
石嶺「石嶺です。 準決勝進出 おめでとう。 ここで 我が那覇北高校の 歴史について…。」
琉美子「長くなりそうだね。」
恵里「困ったな。」
石嶺「我が校の前身は 旧制…。」
恵里「あの すみません。」
石嶺「何かね。」
恵里「練習 始めたいんですが。」
琉美子「恵里!」
宮里「失礼だぞ!」
誠「マネージャーの言うとおりです。 申し訳ありません。 僕ら 1分でも多く 練習したいので よろしく お願いします。」
誠「会長さんには 是非 優勝した時に スピーチを お願いします。」
石嶺「うん 分かった。」
誠「ありがとうございます。」
石嶺「じゃ 準決勝も気張れよ!」
一同「はい!」
夜
ゆかりをストーカー中の恵達w
おや 恵達 どこまで ついてい行くのか?
ライブハウスに入って行くゆかり
ゆかり「は~い! ファイン!」
ライブハウスの入り口でモブとぶつかる恵達
モブ1「ここで何やってんだ」
モブ2「こいつ誰だ」
モブ1「知れねぇよ さあ 行こうぜ」
ライブハウスに入る恵達
我那覇「何にする?」
恵達「コーラを…。」
我那覇「コーラ。」
恵達「どうも。」
野球部の部室
琉美子「恵里。」
恵里「ん? 何?」
琉美子「あのさ…。」
恵里「うん。」
琉美子「あのね…。」
恵里「何?」
琉美子「キャプテンの事 どう思う?」
恵里「は? 誠? 「どう?」って…。」
琉美子「好きとか?」
恵里「は? いや いいやつだと思うけど。 そういうんじゃないな。」
琉美子「そうなの?」
恵里「うん。」
琉美子「でも約束したんでしょ? 「甲子園に行けたら キスする」って。」
恵里「ああ なんか そういう事に なってしまったけど…。 誠は 琉美子が 確率 低すぎるから そんな事 言ってるんじゃないの?」
琉美子「あのさ…。」
恵里「ん?」
琉美子「友達だし 恵里の事 嫌いじゃないから 忠告しといてあげるけど…。」
恵里「はい。」
琉美子「誠は 恵里の事 好きなんだよ…。」
恵里「え~!」
琉美子「気が付かない方が おかしいさ それ。 それから もう1つ 気づかない?」
恵里「何を?」
琉美子「私が 誠の事 好きだって 気づかない? 普通 気づくと思うけどな。 これだけ一緒にいれば…。」
恵里「そう… なの?」
琉美子「そうだよ。 だから 野球部のマネージャーにだって なったんだよ。」
恵里「だから この前 私に?」
琉美子「恵里はさ 悪い子じゃないと思うけどさ そういうのって 嫌われる事あるよ。 なんかさ 気が付かないフリをしてる 嫌な女だと思われて 損するよ。」
琉美子「そういう子は 同性に嫌われる事があるから。 『ブリっ子』とか言われて…。 分かる?」
恵里「はい…。」
琉美子「だから もっと敏感に なりなさい。 じゃないと周りの男も女も 傷つける事に なるからね。」
恵里「はい…。」
琉美子「分かれば いいさ。」
恵里「すみません…。 ん?」
琉美子「何?」
恵里「私って 三角関係の中に いるの?」
琉美子「いるさあ!」
恵里「あらら…。」
琉美子「は?」
古波蔵家
部屋でエアギター中の恵達
恵達「♪『ダダダダ ダーン ダーン…』。」
恵里「ただいま…。」
勝子「お帰り。」
恵里「琉美子は 誠が好き。 誠は 恵里が好き。 恵里と琉美子は 友達…。(溜息)」
恵尚「ただいま!」
勝子「お帰りなさい!」
恵尚「出来たよ! 試作品!」
勝子「どれ 見せて!」
恵尚「ヘヘ…。 見たいね?」
恵文「どうした? 恵里。」
勝子「さあ?」
恵尚「恵里! 恵里! 出来たよ!」
恵里「え? あ! 出来た! 見せて 見せて!」
恵文「恵達!」
恵達「おう!」
恵文「いた いた! 早く 早く!」
恵尚「え それでは…。 プロデューサーの手で お願いします。」
恵文「そうかね…。」
恵尚「はい。」
恵文「じゃ 失礼して…。 本日は…。」
ハナ「いいから 早く しなさい!」
恵文「はい じゃ… オープンです!」
恵里「お~っ!」
ハナ「本当に 作ったんだね。」
恵尚「何 言ってる おばぁ! 恵里 どうか?」
恵里「うん いいかも!」
恵尚「おふくろさんは?」
勝子「私には 分かんないけど 売れると いいね。 ていうか 売れてくれないと困るのよ。」
恵尚「大丈夫だって! ただ 1つだけ 迷ってる訳よ。 ここ 今 ヘルメット 黒さ。 もう1個 こういうのも ある訳よ。」
恵里「へえ なるほどね!」
恵尚「難しいだろ 迷うだろ 悩むだろ な?」
恵文「ま プロデューサーとして言わせてもらえばね。」
勝子「私は 赤が いいな。」
恵文「何で?」
勝子「『何で』って?」
恵文「赤は 女色さ。」
勝子「何それ? 黒はね こういうのの場合 悪者色なのよ 正義の味方は 黒じゃないよ。」
恵文「そんな事ないさ。」
勝子「あるわよ 恵里も そう思うよね?」
恵里「あ うん 私も赤かな?」
恵尚「ふ~ん。」
勝子「ほら。」
恵文「おばぁは?」
ハナ「おばぁは 黄色かね。」
恵尚「ない物 言わんでよ。」
ハナ「何で 赤と黒しかないのか? 何で 黄色は ダメである訳?」
恵尚「そういう事で なくてさ…。」
ハナ「おばぁは 黄色!」
恵達「あのさ!」
恵文「どっちの味方だ 恵達は?」
勝子「そうよ どっちの味方!」
恵達「大の大人が 本気でけんかする事か? どう思う訳? 恥ずかしいんだけど 聞いてて…。」
勝子「大事なことじゃないの。」
恵文「そうさ 大事な事さ 古波蔵家の運命が懸ってるんだよ。」
勝子「そうよ 古波蔵家が どうなるか これで 決まるのよ。」
恵達「何 それ?」
恵文 勝子「どっち!」
恵里「恵達…。」
恵達「黒…。」
恵文「よっしゃ はいよ!」
恵里「どうするの兄い兄い 決まらんさ このままじゃ どっちにするの?」
恵尚「いや どっちにするって言われても こんな 騒ぎになると 思わんかったから困るさ。」
恵里「間をとって エンジ色ってのは どう?……… ダメだよね そんなのね。 はい。」
恵文「赤で いいさ。」
恵里「え?」
恵文「いいさ 赤で。 そうしよう。」
恵尚「いいの?」
恵尚「うん…。」
勝子「やっぱり黒にしようね 黒…。」
恵尚「いいよ 赤で。」
勝子「ここは プロデューサーの意見を やっぱり 尊重しないと…。」
恵尚「なるほど。」
恵文「いいさ そんな プロデューサーなんて言ったって 名前だけさ。 実権なんて ないさ。 結局 全部 仕切ってるのは 俺じゃないさ。」
勝子「あ 何 文ちゃん そんなふうに 思ってた訳 私の事。 そうなの?」
恵文「だってさ そうじゃないですか!」
勝子「へえ そうなんだ よく分かった!」
恵里「ちょっと論点が ずれてきたけど。」
勝子「うるさい。」
恵里「はい…」
勝子「言っておきますけどね 恵文さん!」
恵文「何ですか!」
勝子「本当の実権を握ってるのは 私じゃないよ。 何でも 1人で勝手に決めてると 思ってる訳。 それは ひどすぎる。 私が どれだけ気を遣ってるか!」
恵文「え?」
ハナ「それは 私の事かね?」
勝子「そうは 言ってませんけど…。」
ハナ「言ってるさ。 恵尚。」
恵尚「はい」
ハナ「という事で 黄色に決定だね。」
恵尚「え? いいの それで。 後味が悪くない?」
勝子「黒は嫌だけど 黄色なら いい。」
恵文「俺も 赤は嫌だけど 黄色ならOKさ。」
恵尚「恵里は?」
恵里「あ はい 黄色で お願いします。」
恵尚「恵達は?」
恵達「お任せします。」
恵尚「よし 決定!」
恵里「疲れた…。」
という訳で ヘルメットの色は 黄色に決着しました。 思わぬ時に 人間の本音は 出るものでございます
恵達「はら へった…。」
土産物屋
ついに 古波蔵家の 運命を懸けた ゴーヤーマン世界進出計画が 実行に移されたのでした