聡子「そりゃ最初のうちは 先輩達が いかにも褒めやすい 優等生だったけど 今じゃ もう全然! 私達にも 平気で バンバン意見を 言うようになったでしょ? 人間関係なんて 心配する事ないよ。」
祥子「はい。」
聡子「上村さん。」
恵里「はい。」
聡子「いろいろあったね あなたとは…。 ひと言では 言えないくらいさぁ。」
恵里「はい。」
聡子「よかったね 看護婦になって。 よかった。 まったく 何? 戻って来てからの事は 心配?」
恵里「はい。」
聡子「冗談じゃないわよ! あなたには さんざん心配して その度に裏切られてきたのよ! もう絶対 心配しない。 絶対 してあげない!」
恵里「そんなぁ…。」
聡子「心配するな! 休んでも 体が覚えてるよ 仕事は…。 ね? いい仕事だよ 看護婦は。 一生 出来るからね。」
恵里「はい ありがとうございました。 本当に ありがとうございました。」
聡子「うん! 異動が決まったら 急に 肩が軽くなっちゃった。」
恵里「え?」
聡子「ねえ? 上村先生 肩凝りとか してない?」
恵里「え? そんな事 ないですけど。 何でですか?」
聡子「ま いいから 飲も 飲もう! こっち来て下さいよ! 乾杯して! 乾杯!」
柴田「おめでとうございます。」
聡子「どうもありがとう。」
一同「乾杯!」
一風館
恵里「あ! これ かわいい。」
容子「どれどれ? あ! 本当だ!」
真理亜「何かさ…。」
容子「どうしたの?」
真理亜「最近のあんたさ 大きくて邪魔! 部屋が狭く感じるというか…。 まるで相撲取りがいるみたいだよ。」
容子「確かに大分 イスが小さく感じる。」
恵里「容子さんまで?」
真理亜「産休だか なんだか 知らないけど ダラダラしちゃってさ。」
恵里「いいでしょう? あ でも…。」
容子「ん?」
恵里「何か不思議というか 東京来てから こんなに のんびりした事はない。」
容子「ああ そうか。 そうかもね?」
恵里「はい。」
真理亜「そのお菓子も 食べすぎなのでは? 栄養 偏るわよ。」
恵里「そうですかね?」
容子「気をつけないとね。 赤ちゃん産んで 元に戻すの難しいらしいよ。」
恵里「え?」
真理亜「もう無理かもね?」
恵里「そんな?」
容子「恵里ちゃん 一つ聞いていい?」
恵里「はい どうぞ。」
容子「子供 産むのって 怖くない?」
真理亜「私なんて 考えただけで パス。」
容子「友達で ブルーになって ノイローゼになる子いたけど 恵里ちゃん怖くない?」
恵里「う~ん 緊張もするし ドキドキとか しますけどね。 私 ホラ 看護婦で実際 お産も見学してますから。」
容子「そうなんだ。」
真理亜「ふ~ん。」
恵里「はい。」
真理亜「やめなさい!」
恵里「え?」
真理亜「終わり!」
2人「あ!」
甘いね 恵里は… どんなに知っていようが 自分の事とは違うさぁ。 まだまだ甘いねぇ