2001年8月21日放送の【 連続テレビ小説「ちゅらさん」】122話のネタバレです。
現在は(2021年4月現在)NHKオンデマンドでも視聴可能です。
あらすじ
古波蔵(こはぐら)家では恵里が帰京することになり、父・恵文は寂しがり、母・勝子は母親としての心得を伝え、おばぁは子守歌を歌うなど、別れを惜しみました。帰京した恵里と和也は、一風館の住人から熱烈な歓迎を受けます。一方、弟・恵達は自作の歌を歌いたいと申し出ますが、音楽プロデューサーから売れないと言われます。そんな時、恵里の同僚・祥子に「夢を追ってほしい」と励まされ、恵達は祥子に「好きだ」と告白します。
122話ネタバレ
連続テレビ小説「ちゅらさん」122話「なんくる(自然に)子育て」ネタバレ
一風館
ダイニング
(子供をあやす声)
静子「ちょっと待って! どう考えても 最初だと思う 私が。 それに仕事あるから 今から行かなくては いけないの。 だから 私が抱かせて頂きます。 いいわね? いいわよね?」
一同「はい。」
静子「では…。 チュチュチュ…! よいしょ! 高い高い! う~ん あ~ 和也! いい子ね いい子ね 泣かないで ハイハイ!」
夕飯
恵里「これ おいしいですね。 管理人さんの料理 久しぶりさぁ。 おいしいです。」
みづえ「そう? ありがとう。」
恵里「和也にも 早く食べさせてあげたい フフフ…。 文也君 食べてる? そろそろよ。」
文也「ん? これ 食べてからね。」
恵里「食べて食べて 有料だから これは。」
文也「そうだね。」
真理亜「しっかりしてるわ」
恵里「え? 何ですか?」
真理亜「何でもない。」
入口
文也「じゃ 行ってきます。」
恵里「行ってらっしゃい 頑張って!」
文也「何か 後ろ髪 引かれる思いだよね。」
恵里「フフフ…。」
文也「でも お父さん 頑張らないと。」
恵里「お願いしますよ。 行ってらっしゃい!」
ダイニング
容子「ホレ! よろしく。」
柴田「分かりました!」
恵里「お夕食 ありがとうございました。」
みづえ「どういたしまして。」
柴田「恵里さん!」
恵里「え? あ! これ!」
容子「恵里ちゃんの部屋に 用意してあるのは 知ってるけど ここにも あった方がいいかなと 皆で お金 出し合って買ったんだ。」
みづえ「そうなの。」
容子「ね?」
真理亜「え? ま そういう事かな…。」
恵里「ありがとうございます。 早速 寝かせてみましょうか?」
柴田「ウフフ…。」
みづえ「皆で 育てればいいわ。」
容子「そうだよね。」
恵里「ありがとうございます。」
みづえ「お礼を言いたいのは こっちの方よ 私なんて わくわくしちゃってる。 私はね 言っとくけど 甘やかすわ。 それだけは ご覚悟で。」
恵里「あ はい。」
容子「潔いね みづえさん。」
みづえ「そうよ ウフフ…。 でもね 恵里ちゃん。」
恵里「はい。」
みづえ「愛された記憶を持ってる子は 絶対に いい子になるわ。 人間にとって 一番 大切な事は 自分を愛してくれてる人がいると思える事だと思うの。 そうすれば 自分を 決して粗末に 扱ったりしないわ。 ね?」
恵里「はい。」
容子「なるほどね。」
恵達「さすがですね。」
みづえ「そうよ さすがなのよ。」
柴田「『愛された記憶』かぁ。」
真理亜「そうかもね。 幸せもんだなぁ こいつは。」
恵里「はい そうですよね。」
真理亜「あんたもね。」
恵里「はい そう思います。」
容子「でも 立ち読みや 会社の子供いる人に 聞いてたりしても。」
恵里「はい。」
容子「赤ちゃん育てるのって 大変だね。 皆 意見 違うのよ。」
恵里「『意見』?」
容子「いろいろ あるでしょ? 寝かせ方 抱き方 食事のこととかさ。 はやりとは 違うんだけどな。」
恵里「本は 私も読みました。なんか 頭 痛くなってきて 『まぁいいか』と 思いましたよ。 沖縄でお母さんにも『ほかの母親が どうしてるのかは 気にするな』と。」
みづえ「ああ そう。」
恵里「はい。」
恵達「そんな事 言われたわけ?」
恵里「『ほかの人と比較するな』って。」
みづえ「ふ~ん。」
恵里「和也の事も『ほかの子と比べるな』と そう言われた。」
容子「いいね 勝子さんらしいねぇ…。」
恵里「はい。」
柴田「子育てだけじゃなく 今 正しいと 言われてたことが 実は そうでもなかったというのが ありますよね。」
恵達「そうなんですか?」
容子「何?」
柴田「僕 ラグビー部でした。 で 死ぬほど やらされたんですよ うさぎ跳び。」
容子「ああ やったね『うさぎ跳び』!」
柴田「ドラマや アニメで 定番だったでしょ?」
容子「そうだったよね それが?」
柴田「よくないんですって 体に。」
容子「うそ!」
柴田「そうなんです。 あれだけ やらされたのに 体によくないので 今は あまり やらないみたい。 ね 真理亜さん?」
真理亜「分んない。」
柴田「あ そうね。」
恵里「そういえば やりませんね。」
恵達「見ないね。」
柴田「それと 歯磨き。」
恵里「『歯磨き』?」
柴田「横に こうやって磨くでしょう? 僕の小学校の頃は『縦に磨かないと いけない』と 言われてて。」
恵達「縦? こうですか?」
柴田「学校に 指導の女の人が来て 朝朝礼台の上で見せてくれるわけ。 やり方を こうやってね 1、2、…1、2 あれは何だったんでしょう。」
真理亜「何の話 してんの? あんたは!」
柴田「すみません。」
容子「座れ!」
柴田「はい。」
みづえ「勝子さんの言う『周りの情報に左右されない方がいい』という事では。」
柴田「それです! きれいにまとめて頂き ありがとうございます。」
みづえ「いいえ。」
恵里「そうですよね。」
(和也の声)
恵里「あ!」
容子「和也!」
柴田「和也ちゃん こっち!」
幸せ者だねぇ 和也はねぇ
夜中のマンデリン
(泣き声)
恵里「はい。 はい はい はい!」
(泣き声)
1F 廊下
恵達「泣いてますね 和也。」
柴田「うん 泣いてる。」
グアテマラ
(ノック)
真理亜「はい どうぞ。」
容子「泣いてるね?」
真理亜「うん 泣いてるよ。」
容子「泣くのが仕事だっていうからね。」
真理亜「え? そうなの。」
容子「あんた 書くのが仕事でしょ? 似てるね。」
真理亜「は? どこが?」
容子「だって 一文字違いでしょ? 似てるよ。『泣く』『書く』 泣く… 書く…。」
真理亜「似てないわよ。」
(激しい泣き声)
マンデリン
恵里「おっぱいの時間だよ 和也! はい。」
恵里「和也 おなか いっぱいだね。 おなか いっぱいだね。」
(文也のあやす声)
恵里「文也君!」
文也「疲れた顔してるな 大丈夫?」
恵里「うん いいね パパに抱っこしてもらって 和也!」
文也「もう少し寝たら? 俺 見てるから。」
恵里「あ でも…。」
文也「いいから。」
恵里「うん。 ありがとう。 フフフ…。」
スタジオ
猛「悪かったな。 なかなか東京に 戻ってこれなくてさ。 会えるのが 遅くなった。」
恵達「いえ とんでもないです。」
猛「テープ 聴かせてもらったぞ。」
恵達「はい。」
猛「お前 なかなか 歌も いけるな。」
恵達「え? そうですかね。」
猛「それに いい曲だ…。 ただ…。」
恵達「ただ。」
猛「あの曲は 売れないな。」
恵達「え?」
猛「ブラックシュガーとしては あの曲を出すわけには いかない。 ただし お前が それでも自分で 歌いたいというなら 協力するよ。 売れるとは 俺は思わないけどな。 いい曲だけど 売れない。 あるんだよ そういう事って。 どうだ? 歌いたくなったのでは?」
恵達「え?」
猛「ま ゆっくり考えろ な?」
難しい事になってしまったねぇ 恵達は。 でも おばぁは 恵達の歌は 好きだけどねぇ
一風館
グアテマラ
恵里「真理亜さん 毎晩 すみませんね。 一番 ご迷惑かけてますよね?」
真理亜「え いいわよ 別に。 眠くなるのを 止めるのに 役立ってるしさ。」
恵里「すみません。 ありがとうございます。」
容子「文也君も 大変そうだね? 前より そんなふうに見えるけど。」
恵里「はい 大変みたいですね。」
真理亜「外科なんでしょう? それって あの子いるのでは?」
容子「誰?」
真理亜「前の彼女。」
容子「え? そうなの?」
恵里「そうです 関係ないです そんなの。」
容子「そうかなぁ?」
恵里「え? どういう意味ですか?」
真理亜「妻の妊娠中や 子育てに没頭してる時 多いらしいよ 亭主の浮気。」
恵里「え? 浮気? そうなんですか?」
真理亜「そうらしいよ。」
容子「うん。 よく聞くよね そういうの。」
恵里「文也君は 大丈夫ですよ。」
容子「何で?」
恵里「『何で』って?」
真理亜「危ないのでは? 実は。 子育てに没頭するあまり 髪はボサボサで 服も かまわなくなってさ。」
容子「そうなんだよね。」
真理亜「そんな時にさ 職場には きれいな 元彼女が いる訳でしょう。」
容子「そうか。 それは 危ないね。」
真理亜「そういう時 家に帰ってくると妙に 優しいらしいよ 男っていうのは。」
容子「そうだってねぇ!」
恵里「何ですか? そんな事ないですよ! 何 言ってるんですか?」
容子「不安になった? なった! なった。」
恵里「なりませんよ。」
容子「何だ つまんないのね。」
真理亜「つまんないよ!」
北栄総合病院
文也「どうかな?」
遥「ちょっと 見せて。 へえ オペするの?」
遥「結構 広範囲でしょう? 切った方がいいよ。 フォローアップ大変。」
まさか 文也君にかぎって そんな事はないと思うけどね。 でも 男と女は分からんからねぇ
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