2001年9月19日放送の【 連続テレビ小説「ちゅらさん」】147話のネタバレです。
現在は(2021年4月現在)NHKオンデマンドでも視聴可能です。
あらすじ
恵里は、和也の病気を治すため、小浜島に行くことを決めました。小浜島で長男の和也を亡くした静子は反対しますが、文也は恵里を応援します。恵里と和也は小浜島へ向かう途中、那覇の古波蔵(こはぐら)家に寄ります。恵里の様子に異変を感じたおばぁは、自分も小浜島に行くことにします。さらに静子や文也もきて楽しい時を過ごしますが、和也の病気は回復しません。そして、ついに恵里が腹部の痛みで倒れてしまいます。
147話ネタバレ
連続テレビ小説「ちゅらさん」147話「美(ちゅ)ら海の願い」ネタバレ
一風館
サロン
恵理「これはさ 運命だと 思うわけ。 小浜に行けば 和也 きっと よくなるよ。 きっと そうだよ。」
静子「私は 嫌だわ。 あの時の和也とは 違うんじゃないかな。 私の産んだ 和也はね 恵理ちゃん 死ぬ場所として 小浜を選んだのよ。 だから 嫌だな 私は。」
マンデリン
文也「小浜へ 行ってみれば? 俺は 信じるよ。 恵理の… どうしても行きたいって気持。 頼むな 和也を。」
玄関前
いよいよ 旅立ちの朝です。 静子さんは 見送りには 来てくれませんでした
恵達「姉え姉え。」
恵理「じゃ 行ってきます。」
和也「行ってきます。」
古波蔵家
勝子「ふう…。」
恵文「ふう…。」
2人「ん?」
恵文「どうした?」
恵尚「何?」
恵理「ただいま~!」
和也「ただいま~!」
恵文「あ 恵理と 和也だ!」
恵尚「おう!」
恵理「ただいま。」
恵文「ね 恵理 どうしたの 突然。」
勝子「どうしたの?」
恵理「うん まあね ついで。」
勝子「『ついで』?」
恵理「小浜に行く ついで。 和也が『皆に会いたい』って 言うからさ。」
勝子「『小浜』?」
恵理「うん。」
恵文「和也 ほら こっちへ来い。 ハハハハ 大きくなったなぁ。」
縁側
恵尚「パカ パカ パカ…。 ピシ~ッ!」
恵理「よかったねぇ 和也ね いいオモチャが いてねぇ。」
和也「うん。」
恵尚「なんね それは。」
勝子「恵理 どうしたの? 小浜に行くって どういうこと? 和也と 2人で 行くわけ?」
恵理「うん。」
恵尚「俺と 一緒に 外に 遊びにいくか?」
恵理「ああ 兄い兄い。」
恵尚「ん? あ そっか そうだったね。 よし 和也 飛行機やろうか。」
恵理「ヘヘヘヘ。」
恵尚「ぶ~ん!」
恵文「いいなぁ 和也。」
恵理「あのさ…。」
勝子「ん?」
島袋「ただいま~! 島袋です! ハイサ~イ! あげ 恵理ちゃん! あげ 和也も いるさ。」
ハナ「思ったとおりさ。 いつまでも 間の悪い男だね。」
恵尚「本当 本当に お前は 最低だな。」
島袋「何がよ 恵尚。」
恵理「今 島袋さん『ただいま』って言ったでしょう? いつから『ただいま』になったんですか?」
島袋「いつからかね ま いいさ。」
恵尚「よくないよ。」
島袋「いいさぁ。」
和也「あ 歯の悪い人だ!」
島袋「いや 和也 歯が悪いんじゃなくて 間が悪いわけよ。 歯は大丈夫よ。」
和也「『間』って 何?」
島袋「何って 言われても…。 恵尚 何て言えば いいのかね?」
恵尚「自分で 考えれ!」
島袋「おばぁ…。」
ハナ「おばぁも 知らんさ。」
恵尚「和也『間が悪い』っていうのは 人間的に 駄目な人を言うわけさ。」
島袋「そうじゃないさぁ。」
和也「『タイミングが悪い』ってこと?」
島袋「は?」
(一同の笑い声)
恵尚「すごいね。」
恵文「勝子 話は 後でいいさ 子供が寝てからにしようね。」
勝子「うん そうだね。」
ハナ「であるね。」
恵理「うん…。」
隣人「古波蔵さ~ん。 宅配 預かってるよ。」
ハナ「ありがとう。」
恵理「和也… 大丈夫だよ。 和也 大丈夫だよ。」
一風館
サロン
容子「今日は 古波蔵家に 泊まるんだよね?」
文也「はい。」
祥子「にぎやかな夜でしょうね。」
柴田「そうですよねぇ。」
文也「ええ。」
みづえ「楽しかったものねぇ 前 伺った時。」
島田「ああ 楽しかったねぇ。」
恵達「すみませんねぇ。」
祥子「何で 謝るの?」
恵達「え? あ そっか。」
柴田「治るといいですね 小浜島で。 和也君…。」
文也「ええ。」
容子「大変だね でも 恵理ちゃん。」
静子「あ どうも。」
柴田「あ どうも どうも。」
文也「何? どうしたの?」
静子「あの 近くを通りかかったから。」
文也「は?」
みづえ「どうぞ。」
静子「昼間の電話で 文也 怖いしさ 怒ってるしさ… なんかさ…。」
文也「何 その ふくれっ面は? 子供じゃないんだから。」
静子「だって…。」
真理亜「フフフフ。」
島田「ハハハハ。」
静子「ウフフフ。」
文也「笑い事じゃない。」
静子「あ すみません。」
みづえ「どうぞ。」
静子「ありがとうございます。」
容子「でもさ 文也君 静子さんが 反対するのは しょうがないって。」
文也「それは 分かってます。」
静子「悪い事 したかな 恵理ちゃんに。」
真理亜「いや いいと思いますよ。」
容子「何で?」
真理亜「だって 普通に考えたら もっと反対されるようなことだよ。 それに 全員賛成っていうよりは 1人ぐらい 反対がいた方が 気が引き締まるでしょ。」
静子「さすがねぇ そうよねぇ。」
文也「お~い。」
恵達「面白い親子ですね 上村家も。」
柴田「そうですよねぇ。」
容子「ハハハハ。」
静子「こないだ 言ったみたいに 賛成する気持には なれないんだ。 でも 恵理ちゃんの気持は 分かる。 ていうより 私が 一番 分かるの。」
静子「だって 同じように 子供 連れて ダンナを 東京に残して 弟の文也を 転校までさせて…。 うん 行ってみてもね 冷静に考えれば 何かが よくなるわけじゃなくても それでも 小浜島まで 行ったんだ 私も…。」
文也「母さん…。」
静子「行ったんだよね 私も…。 だから 恵理ちゃんの気持は 分かるんだ。 痛いほどにね。」
古波蔵家
台所
勝子「何? …どうしたの?」
ハナ「何の薬ね?」
恵理「胃の薬。 なんか 最近 胃が痛くてさ。 似合わないでしょう?」
勝子「大丈夫なの?」
恵理「うん 全然 大丈夫さ。」
居間
勝子「そう それで 小浜に?」
恵理「うん。 文也君のお母さんには 反対された。」
勝子「そう それは しかたないね。」
恵理「うん そうだよねぇ。 でも… でもさ。 反対しないで メチャクチャなのは 分かってるから。 でも そうしたいわけ。 どうしても そうしたい。 絶対 そうしたいわけ。」
勝子「そう…。 反対は しないさ。 あなたは 和也の母親なんだから あなたが 和也のために 理屈ではなくて そうしたいなら きっと それは 間違ってないさ。 やってみれば いいさ。」
恵理「うん。 ありがとう お母さん。」
恵文「小浜ねぇ…。 恵理 1人で大丈夫かね 本当に。」
恵理「大丈夫さ。 母親だもん 私。」
恵文「そうかねぇ。」
ハナ「おばぁも 小浜に 行こうかね。」
恵文「え?」
恵理「おばぁも?」
ハナ「おじぃの所も 行ってないし 寂しがってるかも。 行こうかね おばぁも。」
勝子「そうしてもらったら。 心強いさ。」
恵理「うん。 いいの? おばぁ。」
ハナ「いいさ。 その代わり 船で行くよ 12時間かけて。」
恵理「アハハハ。 うん 和也 喜ぶさ きっと。」
ハナ「そうね。」
恵理「ありがとう おばぁ。」
恵文「お父さんも 休みになったら 行くからさ。」
勝子「ズル休みは 駄目だよ。」
恵文「分かってるさ もう…。」
勝子「頑張りなさい 恵理。」
恵理「はい。」
小浜島
というわけで 恵理と和也 そして 私の 小浜島での生活が 始まりました
八重山のてぃだ(太陽)は 和也を 治してくれるかねぇ。 そして 恵理は 大丈夫なのかねぇ
恵理「写真 撮ろうか?」
和也「あ! 牛だ!」
ハナ「そんなに 牛が 好きかね 和也は。」
恵理「うん。 柴田さんの影響さ。」
ハナ「そうねぇ。」
恵理「和也 撮るよ。 柴田さんに 送ろうね。」
和也「うん! 柴田に送る。」
恵理「『柴田さん』でしょう もう…。」
ハナ「シャレね? 今の『もう』っていうのは。」
恵理「は? そんなわけないでしょ。」
ハナ「そうね。」
恵理「そうだよ。 いい? 和也 撮るよ。 せ~の!」
恵理「もっと 近づいて もっと。 じゃ もう1枚 いくよ。 和也?」
宮良のおじさん「ハ~イ! 古波蔵の おばぁでは?」
ハナ「しばらくだね。」
恵理「あ どうも。」
宮良のおじさん「恵理ちゃん? 大人になってるさ。 子供ね? 恵理ちゃんの…。」
恵理「はい。」
宮良のおじさん「かわいいわさ~。 ハイサイ 名前 何ていうの?」
恵理「和也です。 よろしく お願いします。」
ハナ「皆 元気ね?」
宮良のおじさん「ああ 元気 元気。」
ハナ「そうね。 後で 顔 出すさ ね。」
宮良のおじさん「ごちそう作って 待ってるから。」
ハナ「ありがとう。」
宮良のおじさん「じゃ 後からね。」
和也「おかあさん…。」
恵理「ん? どうしたの?」
和也「ごめんなさい。」
恵理「え? 何 言ってる。 和也は 謝らなくて いいんだよ。 謝ったりしなくて いいんだよ。 謝ったりしなくて いいんだよ。」
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