ドラマダイジェスト

連続テレビ小説「ちゅらさん」31話「哀愁のオキナワンボーイ」ネタバレ

2001年5月7日放送の【 連続テレビ小説「ちゅらさん」】31話のネタバレです。

現在は(2020年11月現在)NHKオンデマンドでも視聴可能です。

あらすじ

恵里はおばぁの手作り菓子を持って、引っ越しのあいさつにまわりますが、一風館の住人たちは一風変わっていました。真理亜は受け取りを拒否し、柴田は恵里に一目ぼれ、なぞの老人・島田は菓子を受け取るだけで顔も見せません。容子の紹介で、恵里はアパート近くの沖縄料理店「ゆがふ」でアルバイトを始めます。その店へ、肩を壊して社会人野球を断念した高校の同級生・誠が訪れ、一緒に沖縄に帰ろうと恵里を誘いますが…。

31話ネタバレ

連続テレビ小説 ちゅらさん 第31回 「哀愁のオキナワンボーイ」

東京・一風館

(目覚まし時計のベル)

柴田「ああ…。」

容子「シェ~!」(何してんだw)

真理亜「アイツ 一体 どういう神経してんだ?」

(ベルが止まる)

恵里「ん? あれ? 鳴ったのかなぁ?」

恵里「うっ! あ…。 東京探検にでも 行くか…。」

恵里「わ! 何か?」

無言で去る真理亜

恵里「怖い…。」

(ノック)

男「城之内さん お届け物です。 あ どうも 宅配便です。 はい じゃ どうも。」

真理亜「どうも…。 ご苦労さま。」

恵里「あ!」

真理亜「え?!」

恵里「これ…!」

真理亜「チョット 何すんのよ?」

恵里「これ サーターアンダギーでしょ? 取り寄せたんですか? おいしかったんですね? 気に入って頂けたんですね? うれしい ありがとうございます。 でも 言ってくれれば いいのに こうやって 売ってるものより うちのお母さんと おばぁが作ったものの方が 絶対おいしいんです。」

恵里「水くさいなぁ もう。 もしかして 恥ずかしがりやさん? そうそう そういえば 聞きたかったんですけど メルヘン小説って たとえば どういうものなんです?」

真理亜「あ~あ 勘違いしないでほしいんだけど…。」

恵里「え 何がです?」

真理亜「確かに このお菓子 おいしかったわよ。 だから 私は 注文した。 いい? だからと言って あなたを好きになった訳ではない。 分かる? だからね このお菓子 見ただけで まるで 友達になったような態度は やめてほしいわけ。」

真理亜「大体ね 私は そうやって すぐに 誰とでも『お友達ぃ』みたいな 人間が 大嫌いなの。 分かった?」

恵里「すみません。 あ! 冷えたものを オーブントースターで 焼くと また違う おいしさが…。 すみません。 余計なお世話でした。」

(ドアを強く閉める真理亜)

恵里「別に 『お友達ぃ』なんて 言ってないのに 私…。」

グアテマラ

真理亜「この間の方が おいしい…。」

オーブントースターを用意する真理亜w

沖縄 那覇・古波蔵家

恵文「はぁ…。」

ハナ「何か 男のくせに ため息ばかり ついて。」

勝子「そうよ。 なんか こっちまで 『はぁ』っていう気分になるわよ。」

恵文「恵里は いったい どうしてるかね。 全然 連絡ないさぁ。」

勝子「そうねぇ。」

恵文「『そうねぇ』って 心配じゃない訳?」

勝子「そんなことないけど でも 一応 家出した訳だし そんなに すぐ 連絡して こないんじゃないかなぁ。」

ハナ「『便りがないのは 元気な証拠』って 言うでしょう 『やまと』では…。」

勝子「そうですよねぇ。」

恵文「そんなの おかしいさぁ。 連絡が できないほど 困ってたらどうする訳?」

ハナ「大丈夫。 恵里は お前の 100倍は しっかりしてるよ。」

勝子「そうですよねぇ。」

恵文「冷たいねぇ 女は…。 ああ 考えれば 考えるほど 心配になってくるさぁ。 やっぱり あの あれじゃないかね」

勝子「『あれ』って?」

恵文「だからさ 親として…。」

勝子「『親として』何?」

恵文「だから 親として いっぺん 様子を 見にいった方が よくないかねぇ?やっぱり そう思うさぁ。 うん そうしようか? チョット 行ってこようかねぇ 俺が。 その方が いいでしょう?」

勝子「文ちゃん?」

恵文「はい。」

勝子「ダメ!」

恵文「ダメ?」

勝子「ダ~メ!」

恵文「ダメですか?」

勝子「はい ダメです。」

ハナ「もし 誰か 様子を 見にいくとしても…。 お前では ないさ。」

恵文「何でよ。」

ハナ「容子さんとかいう人に 会いたいのか?」

恵文「いや 何 言うか おばぁは。 そういうんじゃないさ ホントに…。」

ハナ「ああ そうねぇ。」

恵文「『ああ そうねぇ』って もう 恵里も 恵里さぁ。 手紙ぐらい書いたっていいのに。 ねぇ そう思うでしょう?」

勝子「そのうち 来るでしょ。」

恵文「見てこようかねぇ。 やっぱり。 わっ! 何する訳?」

勝子「文ちゃん ダメって 言ったでしょ。」

恵文「何 言うか。 ポストを見にいくだけだ。」

勝子「そうなの。」

恵達「ただいま。 何 やってるの?」

恵文「何でもないさぁ。」

勝子「お帰り。」

恵達「ただいま。 あ 姉え姉えから 手紙。」

恵文「早くいいなさい はい こっち。」

勝子「どれどれ。」

恵文「ああ もう…。」

勝子「ああ 本当だ。」

恵文「読んで 早く早く。」

勝子「読もうね。 『前略 お父さんへ』」

恵文「え? いきなり 俺かねぇ 何て?」

勝子「『お父さん もう若くないのだから 余り お酒 飲んじゃダメだよ』」

恵文「恵里…。」

勝子「『それから お母さんに 余り 苦労ばかりかけないで もっとちゃんと働いて下さいね』」

恵文「はい 分かりました 恵里…。」

恵達「書いてないさぁ そんなこと。」

恵文「え?」

勝子「あ バレた?」

恵文「せっかく 感動したのに…。」

勝子「ごめん ごめん。 ちゃんと 読もうね。 『前略 古波蔵家の皆様 お父さん お母さん 恵達 そして おばぁ お元気ですか? 何も言わず 家出のような事をしてしまって 本当に ごめんなさい。 でも 皆 分かっていたんですね。 ちょっと 恰好悪かったかな』」

恵里「『容子さんの紹介で 住む所も アルバイトも 決まりました。 なんか 笑ってしまうけど 沖縄料理のお店なんです』」

勝子「『東京は 面白いです。 歩いても 街を見ていても 飽きることがありません。 そんな訳で 私は 元気です。 以上でした。 古波蔵恵里』。」

恵文「それだけ?」

勝子「うん ホラ。」

ハナ「何を 期待しているか?」

恵文「いや なんかさ 寂しいとか 家に帰りたいとか 沖縄が恋しくて たまらないとか なんか そういうのがあるでしょ 普通さ。」

恵達「ないでしょ。」

恵文「つまらんねぇ そんなもんかねぇ。」

勝子「さ 大事に とっておこうね?」

東京

ゆがふ

兼城「何でか いつも来るね 彼女。」

恵里「ええ。 沖縄が好きになったかな。」

兼城「そうは思えないさ 少なくとも 島酒は 好きみたいだけど。」

恵里「ああ なるほど…。」

兼城「なんか 怖いねぇ。」

恵里「はい 怖いです。 でも きっと いい人ですよ。 あの… 店長は いつ 東京に 来たんですか?」

兼城「はぁ… もう 10年になるさぁ。」

恵里「へえ…。」

兼城「最初は トラックの運転手してたさぁ。 お金もうけて 沖縄の親に『家 建ててやる』とか言って 出てきたわけ。 だけど 東京は なじめなくてねぇ。 友達も なかなか できなくて。」

兼城「でも 頑張ってきたさぁ。 そしたらある日の夜中 高速道路を 走っている時 ラジオから 島唄が 聞こえてきて 自分と同じ 沖縄から東京に出てきた人のリクエストだったんだね。 泣けてきた。 車 止めて 聴いてた。 沖縄に帰りたくてね。」

兼城「その時 俺 自分と同じ 寂しい思いで この東京で頑張ってる仲間が いるんだなって…。 そうした連中をさ 仕事終わった後 なんか ホッとするというか 沖縄に帰ったような気分になれる そんな店を作ろうと思ったわけ。」

恵里「へえ… それで このお店。」

兼城「そういうことさ カッコよかった?」

恵里「ちょっと…。」

兼城「最近 容子さん 見えないよね?」

恵里「なんか 忙しいみたいですね。」

兼城「そうねぇ。」

(戸が開く)

恵里「あ いらっしゃいませ。」

柴田「どうも…。」

兼城「あっち 座って。 あっち。」

柴田「すいてるから そっち ダメかな?」

恵里「あの そっち どうぞ。」

柴田「ありがとう ハハハ。」

(常連客の声)

恵里「いらっしゃいませ!いらっしゃいませ! どうぞ。いらっしゃいませ!」

大騒ぎの店内

真理亜「(瓶を強く置く)うるさいんだけど!」

(戸が開く)

兼城「いらっしゃいませ。」

恵里「いらっしゃいませ! 誠…。」

誠「恵里…。」

いやぁ 1000万人以上も 人がいるという大東京でも こういう偶然は あるものなんだねぇ

32話

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