ドラマダイジェスト

連続テレビ小説「ちゅらさん」59話「太陽(てぃだ)、見つけた!」ネタバレ

2001年6月8日放送の【 連続テレビ小説「ちゅらさん」】59話のネタバレです。

現在は(2020年11月現在)NHKオンデマンドでも視聴可能です。

あらすじ

連日、病院のナースステーションに出向き、看護師の聡子に教わりながら、島田を看護する恵里。ある日、退院する子どもを笑顔で見送る看護師たちの姿に心を打たれ、看護師になろうと決意します。少女の頃、小浜島で和也の死に接したことや「命は宝(ぬちどぅたから)」というおばぁの言葉を思い出し、天職を得た気持ちでした。看護大学受験という人生の方向が見え始めたとき、恵里は大学病院の廊下で大人になった文也と再会します。

58話ネタバレ

連続テレビ小説 ちゅらさん 第59回 「太陽(てぃだ)、見つけた!」

公園

島田「年寄りの意見 聞けるかい?」

恵里「何言ってんですか もちろんですよ。」

島田「きみが看護婦になる事 反対だ。」

恵里「どうしてですか?」

島田「きみは「人の笑顔が見たい」と 言ったね。『患者が退院する時の 笑顔が 忘れられない』と言ったね。 でもね 病院に来る人が 皆 笑顔で退院する訳じゃないんだ。 病院という所は 人が死ぬ場所でも あるんだ。」

島田「きみが どんなに 心をこめて看護しても どうにもならない事が たくさんあるんだよ。 普通に生きてる人とは 比べものにならないくらい 人の死や いや 死だけじゃない。 つらいつらい現実を 山ほど 見つめなけりゃならない。」

恵里「でも…。」

島田「私はね 医者だったんだ。」

恵里「え?」

島田「結構 優秀な外科医だったんだよ。 これまで たくさんの人の命を 救ってきたつもりだった。 でもね… 長年 連れ添ってくれた 妻の命を救う事が できなかった。 私は 妻の膵臓の手術をしたんだ 自分の手で 妻を治したかった。」

島田「ほかの医者には もう 任せたくなかったんだよ。 いや 自分しか救えないと 思ったんだ。 でも その結果は…。 それからは 怖くなってね。 病人の目の前に行くと 手が ブルブル 震えるんだよ。」

恵里「分かってるつもりだなんて 言えないのは 分かってます。 看護婦さんにも そう言って『ふざけるな』って 怒られました。 でもね… 私 なりたいんです。 なりたいんです。 皆は 私の事 一時の思いつきとか 思い込みとか 思ってると思う。」

恵里「でも 違うんです。 やっと たどりついたんだって 思った。 本当です。 小学校 5年生の時 私は 小浜島という 小さな島に 住んでました。 家は 民宿をやってて 東京から お客さんが来ました。」

恵里「お母さんと 和也君と文也君という兄弟が うちに来たんです。 お兄さんの和也君は もう治らない病気にかかっていて 『どうしても 小浜に来たい』って 言ったんだそうです。 そして… 私の家で 和也君は 亡くなりました。」

恵里「その時 うちの おばぁが 言ったんです。 『和也君みたいな子は 神様に 選ばれてしまったんだ』って。『この世に生きてる人に 命の大切さを忘れさせないため選ばれてしまったんだ』って。」

恵里「和也君は 死んでしまったけど 島にいた 短い間 私や 文也君や 家族と過ごして いっぱい 笑ってくれたんです。 確かに 私が 誰かを救えないし 誰かの運命を変える事はできない。 でも 笑ってもらうことは できるんです。」

恵里「私には できると思うんです 和也君が いっぱい笑ったように 誰かを… 誰かに 笑ってもらうことは できると思うんです。 したいんです。 和也君だって 喜んでくれると 思うんです。 応援してくれると 思うんです。」

恵里「だって そうすることで 和也君… 私の中で 生きていてくれるんです。 私 病院のナースステーションに いた時 ウソだと思うかも しれないけど 『呼ばれてる』って 思ったんです。」

島田「『呼ばれてる』?」

恵里「はい。 何だか分からないけど 胸が ワサワサして ドキドキしてどうしようもないんです。 誰かが 私を呼んでるんです。 …呼んでるんですよ。 本当なんです。 本当なんです。」

島田「ごめん もう行かなくちゃ。」

一風館
屋上

恵里「文也君… ひょっとして 文也君も 私と 同じ気持ちで 医者になろうと してるのかなあ。」

管理人室

恵里「うん… うん…。 ごめんね お母さん 黙ってて。」

沖縄

古波蔵家

勝子「ううん… でも いつも いきなりだね 恵里は。 出来るの?」

東京

一風館

恵里「大丈夫さぁ 頑張るから…。 お願いだから 反対しないで。」

沖縄

古波蔵家

勝子「うん 分かった。 でも 大丈夫? いろいろさぁ。」

東京

一風館

恵里「大丈夫さぁ 困ったら相談する。 …うん …うん じゃ おやすみ…。 ありがとう。」

沖縄

古波蔵家

恵文「恵里は 何だって? 沖縄に帰ってくるって?」

勝子「まだ 帰ってきませんよ 恵里は。」

ハナ「そうだねぇ。」

恵文「なんでよ~。」

勝子「今 自分の力で頑張ってるんだよ。 『帰ってこい』なんて 言えない。 言えないし 言っては いけないと思うよ。」

恵文「そうかねぇ…。」

東京

一風館
マンデリン

恵達「ただいま。」

恵里「恵達。」

恵達「ああ?」

恵里「あんた 告げ口したね。」

恵達「え?」

恵里「私が電話したら 知ってたさ お母さん。 チョット 恵達。」

恵達「いや だってさぁ。」

恵里「この裏切り者!」

恵達「いや だけど 反対してたさ お母さんも…。」

恵里「そんなことないよ。 応援してくれてたさぁ。」

恵達「そんな むちゃだって そんなの。」

恵里「ロックやるって 高校中退した人に むちゃとか 言われたくないさぁ。」

恵達「そんなことじゃなくてさ。 もう 苦しいって 姉え姉え。 ごめんなさい 許して。」

恵里「ダメ~!」

恵達「殺す気かって…。」

恵里「こんなことしてる場合じゃないの 私は。 勉強 勉強 バイト バイトさぁ。」

恵達は 心配でした。 恵里の性格は 十分すぎるほど 分かっているから でしょうかね

恵里「60万円かぁ…。」

バイト

恵里「ありがとうございました。 いらっしゃいませ おはようございます。 タマゴサンドと牛乳で 280円です。」

ゆがふ

恵里「どうぞ。」

客「あと 中身汁。」

恵里「中身汁 はい。」

北栄総合病院

聡子「303号室の谷崎さん 吐き気が強く 抵抗接種ができず 朝から200ccしか 尿が出てません。 点滴 2本にしますから…。」

恵里「ああ どうも。」

聡子「どうも…。」

恵里「勉強のために 見てるだけですから 気にしないで下さい。」

聡子「あ そうなの。 え~ 304号室の沢田さんは…。」

一風館
グアテマラ

お菓子を食べる音が気になって仕事に集中できない真理亜

容子「懐かしいなぁ。」

恵里「『懐かしい』?」

容子「うん 中学校の時 試験前なんかに 友達の部屋で『一緒に勉強しよう』とか言って 泊まったり しなかった?」

恵里「ああ しました しました。 でも 結局 勉強しないですよね。」

容子「そうなのよね 結局 朝まで しゃべっちゃったりして。 したでしょ 真理亜ちゃん?」

真理亜「しません。」

容子「え?」

恵里「え? 友達いなかったんですか?」

真理亜「うるさい。」

恵里「すみません。 真理亜さん。」

真理亜「何?」

恵里「なんか さっきから 全然 手 動いてないですよ。」

真理亜「は? あ!」

容子「ホントだ まっ白。」

真理亜「うるさいな。」

恵里「頑張りましょう 真理亜さん。」

時が経過して

容子「大丈夫? 恵里ちゃん。」

恵里「はい 大丈夫ですよ。」

ゆがふ

兼城「ん? 少し 休めば 恵里ちゃん。」

恵里「大丈夫ですよ。」

(戸が開く)

柴田「こんばんは。」

兼城「おう。」

恵里「どうも。」

柴田「どうもです。 あ 恵里さん 僕 製薬会社に勤めてるので いろんな秒瓶に 出入りしてるんですけど そこの看護婦さんたちから 学校の情報 集めてきました。」

恵里「え? ホントですか? ありがとうございます。」

柴田「いえいえ そんな…。」

兼城「けなげな男だねぇ。」

容子「かなわぬ恋なのにねぇ。」

柴田「そこのお二人さん 何か…?」

容子「いえ 別に。」

兼城「何も言ってない すばらしいさぁ。」

柴田「そんな… いや 参ったなぁ。」

恵里「へえ…。(ぶつかる)」

兼城「どうした? 恵里ちゃん。」

恵里「大丈夫ですよ。」

気を失う恵里

兼城「あ~っ!」

柴田「恵里さん!」

容子「恵里ちゃん!」

60話

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