2001年6月13日放送の【 連続テレビ小説「ちゅらさん」】63話のネタバレです。
現在は(2020年12月現在)NHKオンデマンドでも視聴可能です。
あらすじ
7年ぶりに文也と再会した恵里。しかし、募る思いを打ち明けることができないまま、一風館に帰ってきます。翌日、文也の気持ちを確かめようと大学病院を訪れた時、文也が美人の同級生・遥に「結婚の約束は子どもの頃の昔話」と話すのを聞いて、ショックのあまり文也からもらったスーパーボールをなくしてしまいます。恵里は失恋の痛手をバネに猛勉強し、看護大学に見事、合格。4年間の寮生活を始めるため、一風館を去るのでした。
63話ネタバレ
連続テレビ小説 ちゅらさん 第63回 「運命の交差点(あじまぁ)」
北栄総合病院
休憩所
遥「上村!」
文也「おい!」
遥「ふ~ん なんか難しそう。」
文也「フフン。」
遥「レポート 何にするか決めた?」
文也「ああ 俺はね『治療とケア』っていう テーマで 書いてみようかなと…。」
遥「ふ~ん…。」
文也「そっちは?」
遥「私は『終末期の医療の在り方』 どうしたの?」
文也「いや 知ってる子かなと思って。」
遥「ん?」
文也「ここにいるわけないもん 違う。」
遥「誰が?」
文也「ん? こないだ 偶然 会ったんだ。」
遥「誰に?」
文也「ん? 何て言うのかな 幼なじみ。 まあ 一緒に居たのは 2週間ぐらいなんだけど。」
遥「ん?」
文也「う~ん 俺の初恋の人ってヤツ…。」
遥「『初恋』?」
文也「ああ 小学校6年生の時にさ 小浜島っていう沖縄の離島にさ しばらく… あ 家族で 行ってたことあってさ。」
遥「なんで そんなとこに?」
文也「まあ 家族の事情でね。」
遥「ふ~ん。」
文也「そこで その時 泊まってた 民宿に子でさ。 ま 泊まってたっていっても 一緒に暮らしてたようなもん…。 1歳下で『えりぃ』っていう子『恵里』っていうんだけど ホントは。 かわいかったなぁ…。 好きだったんだよねぁ。」
遥「ふ~ん。」
文也「『大人になったら 結婚しよう』って 約束してたんだ。」
遥「へえ それで? 結婚すんの?」
文也「ん? いや 小学校の時の話だ。」
遥「でも 向こうは その気だったりして。 ハハハ まさか。 だって それから 一回も会ってないもん。」
恵里「文也君…。」
スーパーボールを落としてしまう恵里
友人「上村 先 行ってるぞ。」
文也「ああ。」
遥「私たちも そろそろ 行こうか。」
文也「ああ そうだな。」
恵里は 打ちのめされてしまいました。 心の中に たくさん詰まっていたものが 遠くに消えてしまったような気持ちでした
恵里「(泣き声) あ スーパーボール?」
恵里。 それでも スーパーボールを捜すわけ?
夜になり
恵里「あ!」
警備員「何やってんだ?」
恵里「あの…。」
警備員「ここの学生? きみは。」
恵里「学生証 見せて。」
恵里「すみませんでした!」
警備員「あ チョット 待ちなさい! あ! (スーパーボールにつまずく)何だよ? これ。」
あ! そのスーパーボール! ああ…
公園
男の子「ボール。 ありがとう。」
ゆがふ
客「どうも どうも。」
兼城「どうも ありがとう…。]
兼城「恵里ちゃん 遅いねぇ。」
容子「やっぱり ダメだったか…。 かわいそうに。」
柴田「あなたのせいだ。」
真理亜「はあ? 何でよ? いずれ 分かることでしょうが。 今のうち はっきりしといた方が いいでしょ。」
柴田「そんな 冷たいんだ だいたい。」
真理亜「誰も あったかいなんて言わない。」
兼城「あ 恵達君?」
恵達「大丈夫ですよ そんな。 真理亜さんの言ったとおりでも『どうも!』って 帰ってきますよ。」
兼城「そうね。」
恵達「はい。」
兼城「そうだねえ。」
容子「そうかなあ。」
柴田「あの 皆さん ダメだって きめつけてますよね? まだ 決まったわけじゃ ないですよね。」
兼城「そうそう そうだよねえ。」
柴田「ですよねぇ ね?」
恵達「え あ はい…。」
柴田「それに こんなに遅いって事は 話が はずんでるからですよ。 ダメだったら すぐに分かります。」
恵達「あ そうか。」
兼城「もう ラブラブかもしれないね。」
柴田「そんな…。」
容子「あんた いいヤツだねぇ。」
真理亜「決まってるわよ ダメに…。」
(戸が開く)
恵里「どうも… 遅くなりました。 すみませんねぇ。」
恵達「お帰り 姉え姉え。」
兼城「お帰り 恵里ちゃん。」
容子「お帰り。」
柴田「お帰りなさい。」
恵里「ただいま。」
兼城「こっち 座って。」
真理亜「で? どうだったの?」
恵里「真理亜さんの 勝ちです。」
真理亜「そう。」
恵里「私は 文也君にとっては 過去の女でした。」
恵達「は?」
真理亜「『過去の女』だ?」
恵里「え? なんか 変ですか?」
時間が経過し…
容子「あ じゃ また 何も言わずに 帰ってきちゃったわけ?」
恵里「だって 声かけられませんよ。 横に 彼女みたいな人いたし なんか 美人だし 頭よさそうだし。」
柴田「その人は ホントに彼女ですか? ただの女友達では ないんですか。」
容子「あんた いいヤツよねぇ。」
柴田「どうも。」
恵里「分かりますもん 見れば…。」
柴田「その男 殴ってやりたい。」
真理亜「あのね 文也君は 悪くない 全然。 まったく 悪くないの。 そんなこと 本気にしてる方が おかしいの。」
恵里「でも 文也君 覚えていてくれたの 私の事。 私とした約束も ちゃんと 覚えていてくれたの。 それは… 私… うれしかったんです。 うれしかったんです それは。」
恵達「もういいよ 姉え姉え もういいって…。」
兼城「今日は 飲もう 皆で な。 店は 休みさ。」
真理亜「私は 帰ります。 あ~あ 失敗したなあ 私が勝った場合のこと 何も 約束してもらってなかったもん。」
恵里「すみませんでした。」
容子「何で ああ 憎まれ口たたくかねぇ。」
古波蔵家
ハナ「なんか こう 胸の奥の方が 肝(ちむ)ワサワサしているさぁ。 さっきから…。」
恵文「え? 嫌な予感って 恵里の事かね?」
ハナ「分からんねぇ。 そうかもしれんねぇ。」
勝子「ああ 恵里は 大丈夫かしらねぇ。」
ハナ「もうすぐ 電話が来るよ。」
勝子「え? どうしよう?」
恵文「いいか 勝子 泣いてしまったら ダメだよ。 明るくさ 明るくね 励まさないと こっちが 泣いたら ダメであるさぁ。」
勝子「そうだね そうだよね。 ああ でも 自信ないなぁ 文ちゃん出て。」
恵文「こういう時は 母親さぁ 俺は 全然 ダメさぁ。」
勝子「おかあさん!」
ハナ「おばぁは ダメだよ。 失恋したこと ないからねぇ。」
勝子「何ですか? それ。」
ハナ「あ!」
(電話の呼び鈴)
恵文「いつも 出てるんだから…。」
勝子「はい!」
恵文「いやいや。」
勝子「もしもし?」
一風館
恵里「お母さん? お母さん…。」
古波蔵家
勝子「恵里…。(すすり泣き)」
恵文「だから 泣いたら ダメさぁ。(泣き声)」
勝子「恵里…。」
一風館
恵里「お母さん…。」
上村家
恵里に渡されたメモ
回想
遥「結婚すんの?」
文也「小学校の時の話だよ」
遥「向こうは その気だったりして」
恵里「文也君…」
回想終了
文也「まさか…。」
メモの番号にかけるが 話し中の信号音
ああ どうして こうなって しまうかねぇ つらいねぇ
一風館
恵里「うん…。」
これも 試練なのかねぇ
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