連続テレビ小説「花子とアン」第103回「涙はいつか笑顔になる」【第18週】

(ノック)

園子「蓮子さん。 この事は お兄様には ないしょですよ。 私が叱られるんですからね。」

蓮子「はなちゃん!」

花子「蓮様…。 その髪 どうしたの?」

蓮子「何でもないの。」

花子「何でもないって… 誰かに切られたのね?」

蓮子「それより はなちゃん よく来てくれたわね。 私 赤ちゃんを産んだのよ。 元気な男の子よ。」

花子「おめでとう! 本当によかったわ。 龍一さんも すごく喜んでたわ。」

蓮子「坊やが生まれた事 龍一さんも知っているの?」

花子「ええ。 坊やは… 坊やは どこ?」

蓮子「この家にいるわ。 乳母が面倒を見ていて 私は 会えないけれど。」

花子「そんな…。 どうしてですか? 母親が おなかを痛めて産んだ子に 会わせてもらえないなんて!」

(赤ちゃんの泣き声)

花子「坊やも お母さんに会いたくて 泣いてるじゃないですか! 蓮様 私が連れてくるわ。 ちょっと… 通して下さい。 行かせて下さい!」

園子「わ… 分かりました! 今 連れてきますよ! 本当に… なんて強引な人なのかしら。」

(ドアが閉まる音)

花子「これ… 龍一さんから預かってきたわ。」

蓮子「純平…。 この名前を 龍一さんが…。」

(ドアが開く)

園子「少しだけですよ。」

蓮子「あ… 坊や! まあ…。」

花子「まあ… なんて かわいらしい赤ちゃんなの! よかったわね。 お義母さんに だっこしてもらえて。」

蓮子「純平… お父様が付けて下さったのよ。 すてきな名前ね。 よろしくね 純平。」

<純平君 お母さんに会えてよかったですね。 ごきげんよう。 さようなら。>

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