宮本家
<蓮子に会うのは 7年前に決別して以来の事でした。>
玄関
(戸をたたく音)
花子「ごめんください。 蓮様。」
(戸が開く音)
花子「蓮様…。 あ… 私… 純平君が 戦死なさったって伺って 信じられない思いで ここへ…。」
蓮子「はなちゃん。 あなたが 純平を戦地へ送ったのよ。 あなた… ラジオで 日本中の子どもたちに 語りかけてたじゃない。 『お国のために 命をささげなさい』と。 あの子を返して! 純平を返してちょうだい!」
花子「蓮様…。」
<これほど悲しい友との再会が あるでしょうか。 ごきげんよう。 さようなら。>