連続テレビ小説「花子とアン」第30回「波乱の大文学会」【第5週】

<一方 ジュリエットは 父親が決めた 公爵との結婚を迫られ 何とか そこから逃げようとするのです。>

醍醐『おお 愛するジュリエット。 私は そなたが望むなら いつでも モンタギューの名を捨てる覚悟は できている!』。

白鳥「モンタギュー…。」

醍醐『キャピュレットの家に縛られているのは そなたの方ではないのか?』。

蓮子『私が家に縛られている? ロミオ様 何をおっしゃいますの?』。

醍醐『そなたには 父上が決めた いいなずけの パリス公爵というお方が いるではないか!』。

蓮子『それは 父が勝手に決めた事。 父が考えているのは 私の事ではなく キャピュレットという家の事だけですわ』。

蓮子『私は… 私は 父の操り人形ではありません!』。

醍醐『だが… そなたとパリス公爵との 婚礼の準備が 勧められてると聞くが…』。

蓮子『だから ロミオ様。 たった今 私を ここから連れて 逃げて下さいませんか? 運命が 私たちを引き裂いてしまう前に…』。

第四幕

醍醐「頑張って。」

(拍手)

はな『ジュ… ジュリエットお嬢様!』。

はな「あっ!」

(どよめきと笑い)

はな「てっ! すいません…。」

(笑い)

はな「(小声で)てっ… すいません。」

蓮子「(小声で)早くセリフを。」

はな『ジュ… ジュリエットお嬢様。 ご神父様より 秘密のお薬を 預かってまいりました。 さあ おのみ下さい。 そのお薬を飲めば よ… 42時間眠ったままになり 死んだと思われて お墓に埋められます』。

(笑い)

はな『そこに ロミオ様が 助けに来てまいります』。

蓮子『ありがとう。 とうとう この家を抜け出し どこか知らない町で ロミオ様と暮らす事ができるのね。 この薬さえ のめば…』。

はな「あっ… 『どうか お幸せに』」

(笑い)

はな「ごめんなさい! 失敗しました!」

醍醐「大丈夫よ。」

畠山「気にしないで。 さあ 最後の幕よ。」

第五幕

醍醐『おお 私の妻 ジュリエット。 命を奪われても まだ この美しさ…。 私も 今すぐ逝く。 二度と この暗黒の宮殿を去る事はない』。

醍醐『ジュリエット。 いつまでも 愛する そなたのそばに…』。

<ジュリエットが 42時間の眠りから覚めた時 ロミオは 既に息絶えていました。>

蓮子『あ… かわいそうな ロミオ様。 私が本当に死んだと思い込み 毒薬を のんでしまわれるなんて! しかも 私に 一滴の毒も 残しておいて下さらない なんて! ロミオ様と私が出会った時から こうなる事は 定められていたのでしょうか。』

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