道中
突然現れる千香
びっくりした! つーか あぶねーよ あんた
純「どうしたの? 千香ちゃん?」
千香「『田辺さん』です」
純「え?」
千香「『千香ちゃん』じゃなく『田辺さん』って呼んでください これからは」
なんやそれ?
純「あ…」
千香「それから 昨日のこと まだ 謝ってもらってませんけど? あなたの恋人と称する人に 言いがかりつけられたんですよ 私」
純「あの… 昨日は…」
水野「その必要はないよ 君は悪くないんだし」
千香「なんで こんな人庇うんですか? 水野さん」
水野「じゃ 言わせてもらうけど これ書いたの君じゃないの?」
千香「なに 言ってるんですか?」
水野「こないだ 君から もらったメモと 筆跡 全く同じなんだよね」
確か同じや! しかも 仕事中にこんな ラブラブメモ!
水野「君の方こそ 謝った方がいいんじゃないのかな? 彼女に」
純「あ いや」
水野「このことは 誰にも 言わないからさ」
千香「水野さんが いけないんです」
水野「は?」
千香「こんな人 好きになるから]
その場を去る千香
水野「ちょっ ちょっと」
オオサキプラザホテル
ロビー
純「ん!」
げ! 出た!
多恵子「どうやら 私の言ってた通りになってるみたいね」
純「ん! どういうことですか?」
多恵子「さっさと別れて 愛を病院に連れていきなさい」
純「いや…」
多恵子「あなたの住所を調べて 乗り込むくらい簡単だけど 遠慮してるんd…」
純「私は! 北風みたいなやり方したくないんです おかあさんみたいに 失礼します」
多恵子「あなたみたいな女に何が分かるの? もしあなたの決断が あの子の一生を台無しにしたら その責任をとる覚悟はあるの? あなたに?」
純「それは…」
多恵子「あなたは 逃げ出せば済むことかもしれないけど 私はそうはいかないのよ どんなに辛くても 耐えてくしかないの弱音を吐くわけには いかないのよ 戦うしかないのよ じゃなかったら こんな薬なんか 飲まないわよ」
皆川「あの お客様 何か? ウチの従業員が失礼なことでも?」
多恵子「別に ちょっと お願い事をしていただけよ もう一度これ お渡ししておきますから! よろしくお願いいたします」