自宅
純「もう 寝れないよ!」
もう 腹が立って 眠れない
純「熱っ」
おじぃ 会いたいよ
回想
弘治「純 お前は ずっと そのままでいいからな」
愛「あなたは ずっと そのままで いてください 純さん」
回想終了
「君 もう帰っていいよ」
愛「お疲れ様でした お疲れ様でした」
純「あ ねえ ちょっと!」
純「ここなら 誰も居ないと思うけど」
愛「はい」
純「あのさ 一応 お礼言っとこうと思ってさ この前 私『もう こんな ホテル 辞めてやる って キレそうになったんだけど あんたが 皿割ってくれた おかげで 言わなくて済んだからさ あ そうだ 名前聞いてなかったけど 待田 愛? え? 男なのに 珍しいね」
愛「あ いや 『愛』って 書いて 『いとし』って 読みます でも 大抵は 愛ちゃんって呼ばれるんで 別にどちらでも」
純「てか 同じホテルで 働いてたなら 言ってくれりゃ よかったのに この前」
愛「違うんです あなたが 面接受かったって聞いたんで ここで バイトしようかなって」
純「じゃあ… 私に会うために…?」
愛「ストレートに言えば まあ はい あ いや でも 違うんです ストーカーとか そういうんじゃなくて あれから 色々な人を見たけど やっぱり あなたしかいなかったから やっぱり 大丈夫だ」
純「あのさ この前 人の本性が見えるとか 言ってたけど それ ちゃんと 分かるように説明してくれる?」
愛「人の顔を見ると その人の本当の顔が 現れるんです 強そうな人が 実は 凄く 怯えてたり 優しそうな人が 実は凄く 冷たい顔をしていたり」
純「それで この間の おばぁの正体も分かった ってわけ?」
回想
愛「返してください」
回想終了
愛「信じる信じないは 自由ですけど 出来るだけ人の 顔は見ないようにしてて」
純「あぁ それで 下を向いて歩いている ってこと?」
愛「はい でも あなただけは そういう余計なものが一切見えないんです 今見てる そのままの あなたなんです もう こんなの 初めてだったから 凄く びっくりして だから そのままの あなたで 居てほしい って」
純「あの『愛』と書いて『いとし』くんだっけ?」
愛「はい 純さん」
純「悪いけど 私 運命は 自分で選ぶものだって思ってるから じゃ!」
おじぃ 無理 無理 こんな 話し 信じられるわけないじゃん!