寝室
直子「何してんの? そんなん 作ったかて 店に置かしてもらわれへんて 分かってんのに。」
優子「ほんなん どうでもええわ。」
直子「はあ?」
優子「うちは 作りたいさかい 作るんや。 自分で 才能あるて 分かってるし。」
仕事場
「ここで よろしいか?」
糸子「周防さん ここで ええですか?」
周防「あ はい。 はい。」
「ほな これで 失礼します。」
糸子「ご苦労さんです。」
周防「ご苦労さんです。」
糸子「よかったですね。」
周防「本当に ありがとうございます。」
糸子「いや せやけど これから どんどん 稼いでもらいますよって。 心ゆくまで ええもん こさえて下さい。」
周防「はい。」
オハラ洋装店
<二人だけで いてる時も みんなと いてる時も 周防さんは 絶対 うちのそばに 来ようとしませんでした そのかわり うちが ふと見てみる時 周防さんも 必ず こっちを見てくれました>
糸子「あんたら きっちり巻きや。 しわになったら あかんさかいな。」
縫い子達「はい。」
<そんなけで うちは なんぼでも 頑張れる気がしました>
糸子「あ それ ここ置いといて。」
縫い子「はい。」
桜井「あの 今日は お休みですか?」
糸子「やってるんですけど すんません 今日は 店 棚卸しで…。」
桜井「どうも…。 え~っと こちらは 紳士服も やっておられるんですかいな?」
糸子「あっ あ… はい。」
周防「どうも いらっしゃい。 じゃあ どうぞ 2階へ。」
桜井「どうも。 あっ!」
周防「大丈夫ですか?」
桜井「あ 大丈夫。」
周防「気を付けて下さい。」