きぬ「へえ~。 あんた 私と違うて 愛想がええからなあ。」
安子「力さん。 今日はもう リヤカー使わんのん?」
力「おう。」
安子「貸してちょうでえ!」
力「おう… いいけど…。 まあ ちょっ… ちょっと… 片づけるから待っとってくれ。」
安子「はい。 ありがとうございます。」
商店街
安子「おはぎゃあ どうですか? たちばなのおはぎです。 たちばなのおはぎは どうですか?」
「たちばなって あの朝丘町にあった たちばなかな?」
安子「はい!」
「懐かしいなあ。 わしゃあ 大福が好きじゃった。」
安子「ありがとうございます。 今度 大福も作ってきます。」
「ほんなら おはぎゅう3つちょうでえ。」
<町には たちばなを覚えてくれている人が 大勢いました>
「これじゃなあ これじゃ。」
安子「ありがとうございます。」
「うまそうじゃのう。」
安子「すいません。」
「申し訳ねえ。 許してちょうでえ。」
将校「No, no, no, no.」
「申し訳ねえ。」
将校「I didn‘t mean that.」
「すみません。」
将校「『スミマセン』? Why are you apologizing, ma‘am? I just wanted to buy some flowers.」
「許してちょうでえ。 すみません すみません。」
安子「May I…。(あの…) May I help you?(なにかお困りですか?)」