連続テレビ小説「なつぞら」第128話「なつよ、優しいわが子よ」【第22週】

道中

坂場「大丈夫か?」

なつ「遅れるから 先行って。」

坂場「いつまでだって待つよ。」

なつ「もう大丈夫。」

東洋動画スタジオ

テレビ班 作画室

なつ「おはようございます。 遅くなって すみません。」

堀内「作画監督 おはよう。」

なつ「堀内さん よろしくお願いします。」

堀内「よろしくお願いします。」

マコプロダクション

麻子「ともかく 明るくしてほしいってことなんだけど…。」

下山「う~ん でも これ 暗黒街の話だからね。」

坂場「カポネは ギャングの親玉だけど 主人公は 根が善人なわけですよね?」

麻子「そこが面白いでしょ。 ギャングの素質はあるのに 悪くなれないって矛盾してるところが。」

坂場「そこを もっと強調したらどうでしょうか。」

下山「強調?」

坂場「下山さんみたいに もっと 主人公を ひょうきんにするんですよ。」

下山「ちょ… ちょっと イッキュウさん 僕のどこが ひょうきんなわけ?」

坂場「ハードボイルドを意識し過ぎてませんか?」

下山「ハードボイルド 好きだからね。」

坂場「下山さんらしさが出てませんよ。 もっと 主人公は抜けててもいいと思います。」

下山「おい。」

坂場「そうして もっと愉快な話を増やしていけば 暗すぎるという今の評判を 変えることが できるんじゃないでしょうか。」

麻子「ハハ… イッキュウさん 大人になったわね。 そっちの方向で シナリオ書いてみてもらえる?」

坂場「分かりました。」

東洋動画スタジオ

テレビ班 作画室

なつ「初めて作画監督を務めます 奥原です。 よろしくお願いいたします。」

一同「お願いします。」

なつ「では 早速ですが こちらが キックジャガーです。 そして 主人公の中神拳矢 そのライバルのブラックマンです。」

佐藤「原作の漫画よりも かっこいいじゃないの!」

なつ「はい。」

山川「こんな劇画タッチの画も 描けたんですね。」

なつ「はい。 こういう荒々しい画の方が 動きが制限されても 迫力が出るかと思いまして このまま動画にも使いたいんです。」

堀内「クロッキー調の線を生かすのか。 面白いかもしれないね。」

荒井「クロッキーやな。」

なつ「はい。」

「お願いします。」

なつ「(ため息)」

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