連続テレビ小説「なつぞら」第128話「なつよ、優しいわが子よ」【第22週】

下山家

玄関

(チャイム)

茜「は~い。 あっ おはよう。」

坂場 なつ「おはようございます。」

茜「あ… 大変だったわね。 さあ 入って。」

坂場「よろしくお願いします。」

茜「どうぞ。」

リビング

茜「はい どうぞ。」

なつ 坂場「おはようございます。」

下山「あっ おはよう。 いらっしゃい。」

茜「みんな来たよ。」

なつ「明ちゃん 今日から 優 よろしくね。」

下山「あら 優ちゃん…。」

茜「優ちゃんだよ。」

坂場「茜さん これが昼寝用の布団です。」

茜「あっ はい。 お預かりします。」

坂場「それから オムツと あと着替えです。 それから 粉ミルクと哺乳瓶 コップと スプーンと フォークです。」

なつ「優の好きな離乳食も作っておいたので 温めて食べさせてやって下さい。 ジャガイモと鶏ミンチ…。」

茜「万事 心得ました。 イッキュウさんも 今日から アニメーションに復帰ですね。」

下山「一緒に行こうと思って待ってたんだよ。」

坂場「本当に感謝します。」

下山「いいえ。」

なつ「優の迎えは なるべく私が来ますから。」

茜「うん 分かった。」

なつ「行ってくるね。」

茜「なっちゃん すっと いなくなっちゃった方がいいわよ。」

坂場「そうだな。」

なつ「それじゃ… お願いします。」

茜「優ちゃん おいで… よいしょ。」

(優がぐずる声)

下山「優ちゃ~ん…。」

茜「ほら 明ちゃん 優ちゃんとお遊びしよう。」

なつ「行ってくるね。」

下山「よいしょ…。 じゃ 行ってきま~す。」

茜「は~い 行ってらっしゃい。 ほら パパ 行ってらっしゃいって 明ちゃん。」

(優がぐずる声)

茜「優ちゃん。」

なつ「優…。」

茜「あ…。」

なつ「ごめんね… ママ すぐ帰ってくるからね。」

茜「ねえ 優ちゃん おばちゃんと明ちゃんと 一緒に遊ぼう。 ね。 ほら… 優ちゃん。 ほら こっちおいで… ね。 ちょっと ママいなくなっちゃうけど 大丈夫だよ。 ね。」

なつ「優 大丈夫だから。 ね。」

(泣き声)

茜「なっちゃん 早く行って。 こっちは大丈夫だから。」

坂場「早く行かないと迷惑がかかるよ。」

なつ「うん…。」

(泣き声)

茜「あっ なっちゃん…。」

なつ「ごめんなさい ちょっとだけ…。」

坂場「切りがないだろ そんなことしてたら。」

なつ「分かってるから!」

茜「なっちゃん なっちゃんが頑張らないと!」

なつ「はい… 茜さん 本当にすいません。」

茜「ううん いいけど…。」

なつ「よし… 優 少しの間だからね 待っててね。」

(泣き声)

なつ「お願いします。」

茜「うん 行ってらっしゃい。 優ちゃん ほら ママ 行ってらっしゃ~いって。」

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