連続テレビ小説「なつぞら」第145話「なつよ、千遥よ、咲太郎よ」【第25週】

坂場家

リビング

咲太郎「神楽坂…。 そんなに近くにいたのか 千遥は…。」

光子「それも 料理屋をしていたなんてね。」

なつ「料理屋に嫁いだんだね。 きっと あのあと 柴田の家を去ったあとに…。 それで お客としてなら来てもいいって。」

咲太郎「本当に そう言ったのか?」

なつ「うん。」

光子「それは 会いたいと言ってるのと 同じじゃないの!」

なつ「どうする?」

咲太郎「俺も行っていいのか?」

なつ「千遥は 誘いたい人がいれば 連れてきても構わないって。」

咲太郎「そうか…。」

なつ「ねえ だけど お兄ちゃん… どうして 千遥は 今になって 会ってくれる気になったんだろう?」

咲太郎「えっ?」

杉山家

千遥「もしかしたら このまま… お父さんとお母さんは 別々に 暮らすことになるかもしれないの。 お父さん この家に ずっと帰ってこないでしょう。」

千夏「お父さんとお母さんが 別れるってこと?」

千遥「そう…。 それくらいは もう分かるか。 もし そうなったら…。」

千夏「そうなっても… お母さんと一緒にいられる?」

千遥「もちろん。 お母さんは 千夏と一緒にいるよ。 どんなことがあっても ず~っと ず~っと 千夏と一緒にいる。」

千夏「よかった…。」

千遥「だけどね 千夏… もし そうなったら ここには いられなくなるの。」

千夏「えっ…。」

千遥「お店もやめて ここから離れなきゃならない。 どこか知らない街に行ってね 千夏と お母さんの2人だけで 暮らさなくちゃいけないの…。 それでも いい?」

千夏「それでも いいよ。 お母さんと一緒なら。」

千遥「ごめんね お母さん… 千夏に ちゃんと家族 作ってあげられなくて…。」

千夏「大丈夫だよ お母さん。 私がいるでしょ。」

千遥「そうだね…。」

坂場家

リビング

なつ「は~い お待ち遠さま。」

咲太郎「悪いな。」

光子「ありがとう。」

なつ「はい 優ちゃんの」

優「ありがとう。」

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