あらすじ
公演を間近に控え、はな(吉高由里子)や蓮子(仲間由紀恵)たちの稽古は熱を帯びていく。そんな折、富山(ともさかりえ)が切なげな様子で稽古場を見つめるのを目撃したはなは、茂木(浅田美代子)から富山がかつてジュリエットを演じたことを聞かされる。一方、蓮子の実家では、兄・晶貴(飯田基祐)が蓮子からの招待状に目をむいていた。いよいよ大文学会当日、緊張で震えが止まらない蓮子に、はなは意外な言葉をかける…。
29回ネタバレ
修和女学校
講堂
<『ロミオとジュリエット』の公演は いよいよ明日に迫っておりました。>
本番前日
畠山「はなさん。 小間使い役の梅田さんが 風邪をひいてしまったの。 代役 お願いできないかしら?」
はな「分かりました。」
畠山「小間使いの衣装は 梅田さんの部屋にあるから 準備して下さる?」
はな「はい。」
<…という訳で はなは 脚本家と演出助手と小間使いの 3役を務める事になり 目の回る忙しさです。>
蓮子『おお いとしいロミオ様。 私たちは どうすれば よいのでしょう』。
醍醐『おお いとしいジュリエット。 私は あの月に誓う! そなたへの永遠の愛を! ジュリエット。 しばしの別れだ』。
富山『ロミオ様 それは なりませぬ。 満ち欠けを繰り返す月のごとく あなた様のお心も 変わってしまうでは ありませぬか』。
はな「富山先生。 今の ジュリエットのセリフですよね?」
蓮子『ロミオ様。 月になど誓ってはいけませんわ。 月の形が変わっていくように…』。
<そんな富山先生を見たのは 初めてでした。>
畠山「次 三幕 一場 決闘の場面 いきます。」
一同「はい!」
蓮子「はなさん。 セリフの言い回しを 少し変えても よろしいかしら。」
はな「どこですか?」
蓮子「『私は 父の決めたとおりになど 生きたくありません』のところ こうしたいの。 『私は 父の操り人形ではありません』。」
はな「すごくいいと思います。」
大倉『うわ~!』。
大倉『ロミオ! どこ見てる!?』。
畠山「醍醐さん! 集中して下さい!」
醍醐「すいません。 もう一度 お願い致します。」
畠山「じゃあ もう一度。」
大倉「はい。 『いざ 戦わん! わあ~!』。
大倉『ヘッヘッヘッヘッヘ』。
醍醐『うわ~!』。
大倉「あっ!」
(悲鳴)
醍醐「ごめんなさい! つい 力が入ってしまって…。」
大倉「き… 気を付けて下さい。」
「あっ 大変!」
(悲鳴)
醍醐「本当に ごめんなさい!」