連続テレビ小説「花子とアン」第29回「波乱の大文学会」【第5週】

談話室

茂木「明日 お父様は いらっしゃらないの?」

はな「ええ。 仕事で また遠くに行ってしまって。 ご家族を招待して見てもらえる みんなが羨ましいです。」

茂木「そうね。」

はな「あの… 富山先生の事なんですけど。 富山先生… もしかして ジュリエットを演じた事が おありいなのではないでしょうか。」

茂木「どうして?」

はな「今日 お稽古を 見にいらっしゃった時に ジュリエットのセリフを 完璧に つぶやいていらっしゃったんです。」

茂木「彼女が ここの学生だった頃 ジュリエットを演じた事があったの。 今のあなたたちと同じように 元気で よく笑う 明るいお嬢さんだったわ。」

はな「でも 私たちが演目を決めた時 なぜ あんなに 反対なさったんでしょう?」

回想

富山「『ロミオとジュリエット』なんて駄目です。 私は 反対です。」

回想終了

はな「何か つらい思い出でも あるんでしょうか。」

富山「さあ… どうだったかしら? 相変わらず お裁縫が苦手ね。 私が代わりましょう。」

はな「すいません。」

葉山邸

園子「あなた。 蓮子さんから これが。」

葉山「何だ これは?」

園子「『修和女学校 講堂にて 大文学会開催の運びと相成り候。 兄上様には 必ず 必ず おいで下さりたく候。 おいで候わば 理由お分かりと存じ候』。 まさか 蓮子さん お芝居に 出たりなさらないわよね?」

葉山「何?」

園子「あそこの大文学会には 華族のご父兄も 大勢いらっしゃいますわ。 また 悪いうわさでも立ったら…。」

葉山「明日じゃないか!」

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