朝食
華「はい どうぞ。」
裕一「ありがとう。 ねえ 御手洗先生は?」
音「2階で体操してる。 日課なんだって。」
裕一「ふ~ん。 ありがと…。」
音「どうぞ。」
裕一「ねえ ちょっと… み… みそ 変えた?」
音「変えてないよ。」
裕一「いや 変えたでしょ。」
音「変えてないよ。」
裕一「ほら!」
音「フフッ バレた? だって スター御手洗が どうしても 八丁みそがいいって言うからさ。 しばらく それで我慢して。」
裕一「はい 頂きます。」
音「どうぞ。」
御手洗の歌声が聞こえる
裕一「さすがだね。」
音「なんてったってドイツ仕込みですから。」
裕一「あの2人 どうなんのかな?」
音「ねっ? どっちにも受かってほしいけど そういうわけにも いかないもんね。」
裕一「僕は 久志を応援してあげたいけどね。」
音「それを言うなら 私だって 御手洗先生を応援したい。」
裕一「まあ とにかく… あの2人が悔いなく戦えるように 精いっぱい応援してあげよう。」
音「そうだね。」
裕一「うん。」
華「朝から うるさいな…。」
書類審査 結果発表当日
音「来てる?」
裕一「まだ。」
裕一「お~ 来た!」
新聞配達員「すみません お待たせしました。」
音「ありがとうがざいます! 待ってました!」
裕一「どうも。」
音「あった!」
裕一「あった。 えっと…。 どこだ どこだ どこだ…?」
音「あった! 御手洗先生の名前!」
裕一「あ~ 本当だ! よかったね! あっ 久志もあった! あった!」
音「あった~! よかった よかった!」
応募総数 なんと800通!
音「どうぞ よろしく。」
久志と御手洗先生は 書類審査をパスしたのです。
鉄男のおでん屋
裕一「久志 1次選考 通過おめでとう1」
鉄男 藤丸「おめでとう!」
久志「まあ 分かっていたことだけどね。 当然の結果だ。」
裕一「じゃあ 次 オーディションで何 歌うか 決めないとね!」
藤丸「うん!」
鉄男「何がいいんだ?」
久志「そうだな…。」
藤丸「♬『仙台 仙台 なつかしや』」
裕一「あ~ いい歌だね~。 これ 最近出た 僕の曲『ミス仙台』!」
鉄男「駄目だ 俺の詞じゃねえ。」
藤丸「じゃあ 『福島行進曲』?」
久志「はい やだね。 僕を外して作った曲は。」
鉄男「まだ 言ってんのか。 おめえ 自信ねえのか?」
久志「そんなこと…。 それよりも 僕にふさわしい曲 もっとあるでしょう?」
藤丸「誰もが知ってる 大ヒットした曲がいいわよね。」
裕一「うん うん うん!」
鉄男「木枯さんの曲とか?」
裕一「あ~ 確かに! いいと思う!」
久志「いいのかよ。」
裕一「いいよ! いい いい!」
鉄男「よしおめえ 今度 何がウケっか こっそり調べとけ。」
裕一「分かった。」
古山家
発声練習をしている御手洗
御手洗「♬『あ~ ああああ~ ああああ~』」
御手洗「♬『あ~ ああああ~ ああああ~』」
久志「♬『ば~ ばばばば~ ばばば~』」
久志「♬『ば~ ばばばば~ ばばば~』」
ほかのライバルの存在も忘れ2人だけの熱い戦いを 繰り広げるのでした。 はい。