校長室
ブラックバーン『はな』
はな『はい』
ブラックバーン『学校の外で働いてみませんか?』
はな「いま何と?」
茂木「うちの学校と ご縁のある 出版社に頼まれたのです。 事務員が辞めてしまったそうで 臨時に 放課後だけでも 働いてくれる生徒は いないかと。 特に 英語が優秀な人に 来てほしいそうです。」
はな「是非 やらして下さい! 『お願いします』」
ブラックバーン『何事も経験です 頑張りなさい』
<…という訳で はなは 学生アルバイトとして 働く事になりました。>
向学館
編集部
はな「ここだ。」
はな「ごきげんよう。 (せきばらい) ごきげんよう! 修和女学校から参りました 安東と申します。」
梶原「ああ 君か。 編集長の梶原です。 あれ? 君 小間使いじゃないか?」
はな「えっ?」
梶原「ほら あの… ジュリエットに薬の瓶を渡す時に すっ転びそうになった 小間使いだろ?」
回想
はな「あっ! てっ… すいません!」
回想終了
はな「どうして ご存じなんですか?」
梶原「舞台見たから。」
はな「ああ…。」
梶原「いや~ あの『ロミオとジュリエット』は よかったよ。 あっ 紹介しとこう。 今日から ひとつき 臨時で働いてもらう事になった 小間使いさんだ。」
はな「初めまして。 安東花子と申します。 花子と呼んで下さい。」
「よろしく 小間使いさん。」
「よろしく。」
「よろしく 小間使いさん。」
「よろしく。」
はな「お願いします…。」
梶原「小間使い君 とりあえず お茶 入れてくれる?」
はな「はい。」
(電話の呼び鈴)
「小間使いさん 電話出て。」
はな「えっ… どうやって出るんですか?」
「早く出て。 切れちゃうよ。」
はな「はい。」