連続テレビ小説「花子とアン」第40回「さらば修和女学校」【第7週】

談話室

ふじ「かよ… 痩せたじゃん。 色も白くなっちまって…。」

かよ「お姉やんにも同じ事言われた。 おかあ… おら もう工場には戻らねえ。 あんなとこ 死んでも戻らんから。」

ふじ「よっぽど つれえ思いしただなあ…。 ほれじゃあ うちに帰ってこうし。 おかあや おじぃやんたちと 百姓やれし。」

かよ「帰らねえ。」

ふじ「かよ…。」」

かよ「おら もう貧乏は 嫌だ。 東京で仕事見っける。」

ふじ「東京で?」

かよ「東京なら なんぼでも働き口があるし お姉やんもいるし。」

ふじ「なにょう言うだ。 はなは もうすぐ卒業するだから 甲府に帰ってくるだよ。」

かよ「えっ?」

(ドアが開く音)

はな「おかあ!」

ふじ「はな!」

はな「1人で来ただけ?」

ふじ「ほうだよ! かよが心配で 汽車に飛び乗っただ!」

はな「よく1人で来られたじゃなんね! おかあ…。 遅くなって ごめんね。」

かよ「どけえ行ってたでえ。」

はな「出版社に雇ってもらえるか お願えしに行ってきただ。」

ふじ「出版社? 何の事でえ?」

はな「おかあ。 おら 卒業したら 東京で働きてえ。 出版社に働くこんになったら 甲府には帰れねえけんど おかあ ほいでもいい?」

ふじ「ああ… いいに決まってるじゃんけ。 うん。 はなの好きにしろし!」

はな「ありがとう!」

<はな。 おかあの本当の気持ちを 分かってやれし…。 ごきげんよう。 さようなら。>

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