居間
周造「頂きます。」
一同「頂きます。」
たえ「うめえ! 本当にうめえなあ。」
ふじ「た~くさん作っただから 腹いっぺえ食えし!」
たえ「ありがとごいす!」
ふじ「遠慮しんで もっと食えし。」
はな「ん?」
たえ「先生 これ読んでもいいけ?」
はな「うん もちろんだよ。」
周造「ハハハ はなの ちっくい時と そっくりじゃん。」
吉太郎「はなも 三度の飯より 本が好きだったじゃんな。」
ふじ「本読んでる時にゃ 飯 腹いっぱい食ってる時よりも 顔がキラキラしてたじゃんね。」
(笑い声)
はな「たえさん。 連れていきたいとこがあるの。 先生の大好きな場所。 きっと たえさんも気に入るから 早く食べて行こう!」
ふじ「えっ? 今っから出かけるだけ? 真っ暗じゃん。」
もも「こんな時分に どこ行くでえ?」
吉太郎「また騒ぎになるじゃねえだけ。」
周造「そうさな。 やめとけし。」
はな「ふんだけんど… 今日しかないの。」
教会
図書室
はな「たえさん。」
たえ「てっ! 本がいっぺえじゃん!」
はな「今夜は ここにある本を 思いっきり読みましょう。」
たえ「ここにある本 全部 読んでもいいだけ?」
はな「ええ 好きなだけ。」