安東家
居間
回想
朝市「教師ってのは 子どもの人生を預かる 責任の重い仕事だって おらは 思ってる。 はなにも その覚悟があるだけ? はなは 心のどっかで 思ってるじゃねえだけ。 本当は こんな田舎の学校の 教師なんか なりたくなかったって。」
回想終了
はな「そのとおりかもしれない…。 (ため息)」
尋常小学校
教務室
朝市「校長先生。 おらからもお願えします。 安東先生の事 許してやって下さい。 安東先生は たえさんがお気に入りだから 目をかけたじゃないと思います。 今すぐ 手を差し伸べなきゃ いけねえ生徒だったから…。」
朝市「10歳で甲府を離れて 一人きりで東京の学校で 頑張ってきた安東先生だから たえさんが これっから経験する 寂しさや つらさを 分かってたじゃないでしょうか。」
本多「ほうは言ってもなあ…。」
朝市「つらい時こそ 夢をみる力が大切だから どうしても ゆんべ あの本の部屋に 連れていきたかっただと思います。 お願えします。 安東先生を辞めさせないで下さい。 お願えします!」
<はなは どうなってしまうのでしょう。 ごきげんよう。 さようなら。>