カラオケ
ルーム
純「あかりをつけましょ ぼんぼりに お花をあげましょ 桃の花 五人ばやしの…」
そして
純「もう 凄い 歌ったから これで 大丈夫だな」
水野「でもさ なんで この歌なの?」
純「なんか 私 昔っからなんですけど 落ち込んだりした時に この歌が ずっと 頭ん中 グルグル回ってるんですよ だから こっちから 歌ってやる みたいな感じで 歌っちゃいました」
水野「そう」
純「あ! そうだ あの あの言葉 言って下さい あの言葉」
水野「あの言葉?」
純「だから トルストイさんの言葉ですよ」
水野「ああ 『私の愛が あなたを作り あなたの愛が 私を作る』」
キスしようとする水野のクビを曲げる純
水野「う!」
純「すみません 私 トイレ トイレに」
トイレ
今 どんな顔してんのかな 愛くんが見たら
携帯の着信
誰だ今頃…
純「あ!」
来たー!
ん? なんじゃ こりゃ?
純「え? これだけ…」
那覇に居るってこと? あいつ?
ルーム
水野「大丈夫です はい」
水野「延長するかって 聞かれたから 帰るって 言ったけど いいよね?」
純「あ はい」
水野「ねえ 今日 ウチ来ない?」
純「すみません 私 今 何やっても どうしても 愛くんのこと 思い出しちゃうんです こんな気持ちで水野さんと付き合うのなんて 失礼だと思うんです だから 今日は 帰ります すみません 本当 すみません」
受付
純「千香ちゃん? あ じゃなかった 田辺さん」
ウソ… ずっと 待ってたとか?
純「あの… 安心して 水野さんとは なんもないから じゃ!」
自宅
純「すみません 今日 シフト変えてもらっていいですか?(せき)あの なんか 風邪ひいちゃったみたいで はい(せき)あの そうそう あの お客さんに うつしたら まずいし(せき)」