自宅
灰田「おかえりなさい」
純「何やってるんですか? あなた? もしかして 家調べたんですか?」
灰田「だって 会ってくれないから」
純「いい加減にしてください 言いましたよね? 私は 結婚しているって?」
灰田「別れた方が いいって 君のこと 本当に分かって 幸せに出来るのは 僕しかいないんだから」
純「だから そういう気持ち悪いことするのも 気持悪いこと言うのもやめてくださいよ」
灰田「そっちこそ 本当は結婚してないんじゃないんですか? 表札みたら 純と愛って書いてあるし 妹さんか何かと住んでるんじゃ?」
純「もう めんどくさい! これが 正真正銘 私の夫 旦那 配偶者 ハニーです!」
愛「あ こんばんは あの 愛と書いて『いとし』と読みます すみません あの靴磨きの途中だったんで こんな 恰好で」
灰田「こんな 情けない男? 誰がどう見ても 俺の方が全然 良いじゃないですか」
純「はあ? 何言ってんの? こんな いい男世界に1人しかいませんから 料理はクリームシチューから ハンバーグまで なんでも おいしいし 靴は毎日磨いてくれるから ピッカピカだし 朝は目覚ましかけなくても ちゃんと 起こしてくれるし 夜は後ろから 抱き着けば ポカポカして すぐに眠れるし 愚痴だってね 最後まで なんにも言わず聞いてくれるし」
純「それに マッサージだって してくれるんだよ 体が疲れてたらね すぐにしてくれるの 愛くん 私は 感謝しても しきれないのよ いつも ありがとう 私 頑張るから 一生 そばにいてね って 感じよ! どうよ! こんな 私たちの間に 入る余地がありますか? ないよね! とういうことで 出て行ってくれますか? さよなら!」
おじぃ なんか 今頃怖くなってきた
愛「純さん」
純「ん?」
愛「大丈夫ですか?」
純「何が? 変なヤツ連れ込んじゃって ごめんね」
愛「大丈夫です それに 嬉しかったです あんなこと 言ってもらえて」
純「ま これで 向こうも あんなバカなこと やめてくれるよね もう」
電話のコール
愛「はい もしもし 待田です…」
純「また 無言電話?」
愛「はい」
夜
純「ねえ 愛くん」
愛「はい」
純「今日さ あの人の本性見えたの?」
愛「まあ はい」
純「どんなだった?」
愛「なんていうか その…」
純「やっぱいい! 聞きたくないから やっぱいい… おやすみ」
愛「おやすみなさい あの 純さん」
純「ん?何?」
愛「気をつけてくださいね あの人このまま 大人しくしていてくれたら いいけど なにが 起こるか 分からないんで」
純「うん」
オオサキプラザホテル
料飲部
純「おはようございます」
池内「おはよう」
純「なに これ?」
池内「待田さん ちょっと 来て」
純「はい?」
池内「ちょっと 来て」
純「はい なんでしょう?」
池内「いつも チェックしているサイトを見ていたら こんな書き込みがあったんだけど」
池内「これは どうみても あなたのことよね?」
おじぃ なんでこうなるの?