会議室
新井「化粧時間は30分しかありません セッティングは…」
やっとのことで ロビーウエディングが出来るようになり 段取りが 次々決まっていくのに 愛くんの言葉が 引っかかるのは なぜ…
露木「じゃあ それじゃあ 頼んだぞ 待田!」
純「はい? なんですか?」
露木「聞いてんのか? 新郎様と 新婦様に早く伝えとけ 結婚式やること」
純「え? なんでですか?」
新井「カメラが入って 取材すること 事前に 言っておかないと トラブルになったら 困るでしょ?」
純「いや でも それじゃあ サプライズにならないですよね?」
米田「そこに拘る必要あるのか? ウチのロビーで結婚してもらうことには 代わりないんだから」
純「でも それって 本当にお2人を 祝福することなるんですか?」
新井「どういう意味?」
純「あの 今気づいたんですけど これって お客さんの結婚式をホテルの宣伝に 利用してるだけじゃないですか?」
露木「何を言うとるんや お前は」
純「お客さんのための 結婚式を ホテルのための結婚式になっていませんか これ?」
新井「私は そんなつもりは」
純「じゃあ もし もしですよ お客さんが 取材を一切しないでほしい って言ったら どうするんですか? それでも結婚式やりますか?」
新井「それは…」
純「すみません 私から 企画持ち込んだのに でも 私は 元々このお2人が これから人生の大変な船出をしようとしているから それを励ましたかっただけなんです ホテルの利益とか 宣伝とか そういうの度外視するから オオサキが 素晴らしいホテルだって 思ってくれるんじゃないんですかね?」
純「また ここに来よう って思ってくれるんじゃないですかね そういうのが 結局 宣伝とか 利益になる ことに決めました私 だから 取材は 一切なしで お2人を祝福してあげませんか?」
露木「いい加減にしろ 今更 何を言うてるんや」
米田「そうだよ こうやって みんなして 協力してやってんのに」
純「でも 総支配人は 年頭のあいさつで言ってたじゃないですか『ホテルマンに不可能はない みんなが一丸となって 目的に迎えば』って 私は その言葉を証明したいんです オオサキで働いている みんなで」
露木「総支配人! どうされたんですか?」
中津留「打合せは 順調かと 思って」
米田「それがですね 今 不測の事態というか 余計なことを言うヤツが居るもんでして はい」
中津留「知ってます 外まで 聞こえていましたから 彼女の 真剣な声が」
もしかして 私を応援しにきてくれたんですか? 総支配人
中津留「待田くん」
純「はい!」
中津留「仕方ない 君には この企画から外れてもらうしか ないですね」
純「え…」
うそ… この人は 分かってくれると思ったのに…