真一郎の部屋
真一郎「はあ 疲れた」
中津留「どうなさるんですか? 社長 カイザーは返答を迫ってるし もう時間がありませんが」
真一郎「分かってる まあ 腹も減ったし なんか取ろうか? 社長 出前のメニュー となりに」
純「はい 分かりました」
真一郎「総支配人も何にする? ウナギにでもする?」
中津留「それより ご決断を 向こうは オオサキの名前は残しても良いと 言ってくれてるし メインバンクも借金返済を迫ってますし」
真一郎「でも 銀行は 言ってること 逆だよな 景気の良い時は 借りてくれ 借りてくれって しつこいくせに 不景気になったら 返せ返せって 自分たちが困ったら 国の金で助けてもらってるくさにさ」
中津留「今はそんなことを言ってる場合ですか このまま 引き延ばして カイザーが手を引くと言いだしたら オオサキは 間違いなく潰れますよ」
純「メニュー持ってきました」
真一郎「うん」
純「あれ? 総支配人 出前?」
真一郎「毎日お弁当作ってんの? えらいね」
純「ああ これ 実は 旦那が」
真一郎「うそ? 彼 料理得意なの?」
純「はい」
真一郎「いいね ラブラブじゃん」
純「社長も奥様に作ってもらったら どうですか?」
真一郎「ウチは 離婚調停中で ずっと 別々に暮らしてんだ」
純「え?」
だから ここに住んでるわけね
真一郎「だいたいさ 争いごと 嫌いなんだよね 俺 スーパーマンでも 現れて 全部問題 パーって 解決してくんないかな? 子供の頃 スーパーマンになるが夢だったんだ 普段はドジな男だけど 困ってる人が居たら 電話ボックスん中で変身して助けに行くんだよ『空を見ろ! あれは 誰だ!』みたいな感じで」
いやいや 今幼い頃の夢を語られても…
純「社長!」
真一郎「ん?」
純「先代がオオサキを作った時だって きっと 辛いこととか 苦しいこととか いっぱい あったと思うんです でも やっぱり これくらいの試練乗り越えて 死ぬ気で頑張んないと 先代の社長に 怒られちゃいますよ」
真一郎「そうだな 分かった 君の言う通りにする」
純「え?」
真一郎「もし 君が 社長だったら どうする? 合併する? それとも 自主債権の道探す? 大変だと思うけど」
純「いやいやいや 私のそんなこと聞かれても」
真一郎「いや 君は本気でこのホテルの社長になるつもりなんだろ? だったら 決めてくれよ どうするか」
純「えー」
おじぃ なんでこうなるの?