純「お兄ちゃん。 お待たせしました。」
志道「あんた やっぱり結構似合うじゃない。 ねえ やっぱり こっちのケあるんでしょう?」
サト「師匠 邪魔だから。」
志道「はい。 すいやせん。」
愛「大丈夫です。 きっとウマくいきます。」
正「うん。」
サト「リラックスよ リラックス あんた父親なんだから。」
正「はい。」
純「お姉ちゃん。」
正「マリヤ。」
正「勇気 勇気。」
サト「ちょっと 大丈夫じゃないの?」
純「お兄ちゃん やった!」
泣きだす勇気
正「勇気。 なんで泣くんだよ ねえ。 頼むからさ 泣かないでくれよ。 お願いだからさ パパの言うこと聞いてくれるかな。 じゃないとさ このまま ママともお前とも会えなくなっちゃうんだよ。 ね 勇気。 泣かないでくれって。 もしかして どっか痛いのか? おしっこか? ミルクがほしいのか? なんだ? ねえ。」
マリヤ「正 もういい!」
正「よくない! なあ 勇気。 そんなにママの方がいいのか? そんなにパパのことが嫌いか? パパは パパはな。 こんなにもお前のことが好きなのに。 くそ… なに今頃になって気付いてんだよ。 お前をずっとこうしていたい 放したくない ずっとこうして抱いていたい お前をなにがあっても守りたいんだよ 俺は。 なあ 勇気 ごめんな こんなパパで ごめんな。」
撫でているとだんだん泣き止んでくる勇気
純「お兄ちゃん もっと。(撫でて)」
正「勇気。」
マリヤ「勇気。」
おじぃ 私は今 愛が伝わる瞬間を見た。
マリヤ「パパだよ。」
サト「ドラマチックだね。 私も子供欲しくなっちゃったな。」
純「女将さん 子供いらっしゃらいないんですか?」
サト「いるわよ ちょっと 言いたかっただけ。」
純「なんですか それ?」
私達は 気付いていないだけかもしれない。 もっと もっと 愛を伝える方法があることを。