糸子「礼やったら 譲の ひいじいさんに言い。」
譲「へ? うちの ひいじいさんですか?」
糸子「もう 50年も前の話を ひ孫の友達にまで 持ち出されるとは思わへんかった。 そない立派な人みたいに 代々 言い伝えられてしもたら そら うちかて 格好つけん訳には いかんやないか。」
栄之助「ほな 帰りに こいつんとこの仏壇に 手ぇ合わせてから 帰ります。」
糸子「そうしい。 なあ! お茶 頂戴。」
里香『はい。』
栄之助「よいしょ。」
譲「あれ? この子も 先生のお孫さんですか?」
糸子「里香や。 こないだから おったやろ。」
2人「おおっ! ええ?!」
栄之助「ちょっ 何か あったんですか?」
糸子「フフフフ まあな。 さっ 話は終わった。 あんたら おなか すいたやろ。 寿司と うなぎ どっちがええ?」
栄之助「いやいや それは…。」
譲「それ ちょっと悪いですわ。」
糸子「ええから 言い! どっちや?!」
譲「ほんなら…。」
栄之助「うなぎ!」
譲「寿司で!」
優子のオフィス
優子「え? ほんで 結局 あの子 まだ ジャージー 着てるちゅう事? それとも やめたちゅう事?」
小原家
リビング
糸子「う~ん どうやろなあ…。」
優子『『どうやろなあ』て 何? お母ちゃん 前 言うてたやんな? 里香が ジャージー やめたら うちが 話しに行って ええて。 どっちなん? まだ ジャージー? ジャージー ちゃう? もう どっち?』
糸子「なあ 浩ちゃん どない思う? あれ ジャージーけ?」
浩二「ジャージー…? はあ ジャージー… ですかねえ。」
糸子「まだ ジャージー 着てる。」
優子『ちょっと お母ちゃん 真面目に答えてよ! 里香は 今 一体 何 着てんの?!』
聡子『うちの古着?!』
里香「うん。 小原聡子って 書いてある。」