あらすじ
糸子(夏木マリ)は里香(小島藤子)に、ジャージを脱ぐか東京に戻るかだと話す。翌朝、里香はいつものジャージをやめ、あり合わせの古着を着る。糸子は譲(川岡大次郎)と栄之助(茂山逸平)に、年配の女性用に作った、体型が変わっても美しく着られるよう工夫した服を見せる。そして“この形で既製服を”と渡す。里香は優子(新山千春)の送ってきた服を着ようとせず、糸子は問いただす。譲たちが新たに商社マンを連れてくる。
133回ネタバレ
小原家
リビング
糸子「ここが… あんたの観念どこやな。 あんたが 決め。 東京 帰るか それか… そのジャージー 脱ぐか。 服ちゅうんはな里香 着て歩く事で それに ふさわしい物事を 引き寄せて回るんや。」
糸子「あんたの その頭と ジャージーが やっぱり 見事に この結果を 連れてきたちゅうこっちゃ。 分かるやろ? 世間様と 無関係でおられる人間なんか 一人も いてへんねや。 自分が 世間に どない見えたら こんな目に 遭わんで済むか よう考え。 分からんかったら うちに 置いとかれへん。 東京 帰り。」
『お~い ばあちゃ~ん!』
『どないや 大丈夫け?』
糸子「は~い。」
翌朝
糸子「あんた! 何や その格好? アホか?! 風邪ひくわ。 セーターでも 着んかいな。 お母ちゃん 送ってきてくれるやろ?」
里香「ママの服 着たくない。」
糸子「ああ?」
里香「いいじゃん! 着たくないの! ママに押しつけられんの もう うんざりだし!」
糸子「ふん! ほな これ 着い。」
里香「誰の? これ。」
糸子「さあ。 けど うちに あるちゅう事は 誰かが着てたんやろ。 着り! もう 風邪ひくんやさかい。」
<昭和61年 正月。 初売りの前の日ぃに アホぼんらを うちに呼びました>
オハラ洋装店
糸子「このスーツは 要は 着物と一緒でな ここと ここを ひもで結んで 着るようにしたある。 せやさかい 少々 肥えたかて 調整でけるんや。」
2人「はは~!」
糸子「生地も ええよって 1着 持っといたら 長い事 着られんで。 どや?」
栄之助「ものすご いいです。 なあ?」
譲「おお 思います!」
糸子「ほな これ 持っていき。 デザイン料は あんたの 言うてた 歩合で ええ。 けど… どないなと頑張って 売り尽くしや。」
栄之助「はい! ありがとうございます 先生。 もう 何て お礼 言うたらええか…。」