連続テレビ小説「カーネーション」第133回「まどわせないで」【第23週】

聡子のアトリエ

聡子「へえ~ 里香 古着 着てんけ? やるなあ。 あんた そんなセンス あるんやったら うち 手伝いに来てよ。」

里香『へえ?』

聡子「あんた ロンドンのおしゃれちゅうたら 古着やで。」

里香『はあ? 古着を おしゃれで着んの?!』

聡子「ほんで あとは うちの 体操着と あと 何 着てんの?」

里香『何か 花の模様のセーターと 誰かの靴下。』

聡子「ハハハハ… おもろいなあ。 見てみたいなあ。」

小原家

リビング

里香「あっ 『直子』って書いてある。」

糸子「はれ 誰と しゃべってんや?」

里香「あ… おばあちゃん 風呂から上がった。 聡子叔母ちゃん。」

糸子「もしもし? ああ 元気やで。 アハッ ハハハハ… うん。」

<せやけど そろそろ 笑てる場合でもありません。 いっぺん ちゃんと 話 せんならん>

寝室

糸子「ふ~ん…。 何が 気に食わへんねん? こんな上等な服を こないようさん 送ってもうてんのに。 せっかく ええ高校 入れてもろて 何で 行かれへんようになんねん?」

里香「おばあちゃん。『ジャージーやめたら 東京 帰んなくていい』つったじゃん。」

糸子「東京 帰れとは 言うてへんやろ。『何でや?』て 聞いてるだけや。」

里香「分かんない…。」

糸子「分からん?」

里香「何か… 半年ぐらい前から急に… ママが買ってきた服も ママが選んだ高校も 絶対 嫌だって思うようになって ママの顔 見るのも ママの声 聞くのも 思い出すのも 嫌。」

糸子「そない 嫌いか?」

里香「嫌いじゃないけど どうしも 嫌になった。 冷たくしたら かわいそうだって 分かってるのに 優しくできない。 どうしても…。」

糸子「はあ… よう 分からんけど。 そら あんたが 大人んなろうと してるんやろなあ。」

(泣き声)

<さて 一方 一日もはよ 大人になった方がええ この人らは とゆうと 突然 何や もう一人 友達 連れて やって来ました>

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