昌子「ご苦労さんでした。」
澤田「ほな おおきに。 失礼しました!」
「行きましょ。」
(せきこみ)
糸子「くそ…! 何が 死んでこその値打ちじゃ!」
<悔しいて 寝つけませんでした>
千代「おとうちゃん まだ起きてるんですか?」
善作「うん。 何や… 目ぇが さえてなあ。」
千代「寒ないですか?」
善作「うん。」
2階 寝室
<大きい ぬくい背中 笑たり しゃべったりする顔 心。 それが 全部 骨になってこその 値打ちや ちゅうんか。 こんだけのもんを 石炭みたいに ボンボン燃やして 日本は 一体 何が欲しいちゅうねん>
糸子「戦争て 何やねん?」
<ああ あかん。 考えた あかん。 はあ~ 寝よ 寝よ! どうせ 浮気してた旦那や。 浮気やで 浮気…>
居間
善作「あっ!」
2階 寝室
(爆発音)
糸子「何?」
千代『きゃあああ!』
糸子「どうないしたんや?!」
居間
糸子「どないしたん?!」
千代「きゃ~ おとうちゃん!」
ハル「善作 大丈夫か?!」
千代「きゃ~! おとうちゃん!」
糸子「お父ちゃん! お父ちゃん!」