連続テレビ小説「カーネーション」第6回「あこがれ」【第1週】

糸子「♬『春よ来い 早く来い』」

4人♬『あるきはじめた みいちゃんが 赤い鼻緒の じょじょはいて おんもへ出たいと 待っている』

<うちが初めて作った アッパッパは ちょっと おかしなとこも あったけど…>

ハル「あら 夏に涼しいで。」

千代「動きやすそうですわ。」

<うちの人らは褒めてくれました。 しまいには お父ちゃんが…>

善作「こら 将来 有望やなあ。 おい 糸子! これからな うっとこの着物 全部 お前が縫うてくれ!」

<そう言うたもんやから うちは ますます 裁縫が好きになって…>

尋常小学校

校庭

勘助「なあ お前も来いて。 ごっつ おもろいとこ あんやて。」

糸子「嫌や! うちは はよ 家 帰って 裁縫すんねん!」

<毎日 針と糸で 好きなもんばっかり 作るようになりました>

勘助「裁縫なんか 何が おもろいねん?」

松坂家

リビング

貞子「糸子から 何や 送ってきた。」

清三郎「なに 糸子から? ほう!」

勇「えっ これ 僕に?」

貞子「うん そう書いてあるわ。『夏になったら 着て下さい』って。」

清三郎「ほんで わしのこれは 何や? ああ そうか。 シャツかいな。」

貞子「『おじいちゃんには ステテコです』って。」

清三郎「ステテコ? あ~ そうか。 こうかいな? アハハハハッ!」

小原家

寝室

糸子「あんた あれ 着れへんけ?」

静子「恥ずかしいさかい。 洋服なんか 着てる人 いてへんし。」

<けど うちが ほんまもんの洋服を 作れるようになんのは まだまだ ず~っと先の事です>

昭和2年(1927)

(鳥の鳴き声)

静子「姉ちゃん! 糸子姉ちゃん! 糸子姉ちゃん!」

糸子「堪忍… あと5分。」

静子「そやけど もう8時やで。」

糸子「ああ 分かってるよ 8時やろ…。 えっ? 8時?! 何で もっと はよ 起こさへんねんな。」

静子「起こしたやん。」

居間

清子 光子♬『ちゃつぼに おわれて トッピンシャン ぬけたら ドンドコショ たわらの ねずみが 米くって チュー』

静子「お待たせ! 行こか。」

2人「うん。」

ハル「糸子 起きたか?」

(足音)

ハル「あっ 起きてんな。 ほな 行ちょいで!」

3人「行ってきま~す!」

スポンサーリンク







シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク