澤田「速やかに! 迅速に!」
「はい!」
「よ~し!」
<言われるがままに 動いて… 食べ物を届ける 寝れる時に 寝る>
小原家
寝室
(警戒警報)
<でも 寝てられんと 起きる>
(警戒警報)
<そんなんで…>
オハラ洋装店
糸子「どないしたん?」
太郎「お母ちゃん いてますか?」
八重子「何や? ああ… ああ~! 嫌! 嫌や~!」
太郎「お父ちゃん…。」
(泣き声)
<太郎が 泰蔵にいちゃんの 戦死公報を持ってきた時も 何でか知らん 涙も出んのでした 気持ちちゅうもんが どっか 行ってしもたようで。 けど これはこれで 楽や。 悲しいっちゅうんは つらいし つらいんは しんどい>
山中町
糸子「昨日な 神戸のおっちゃんから 電話があってな…。」
千代「ふん…。」
糸子「みんな 無事やけど…。 工場とお屋敷 燃えてしもたて。」
千代「ほうか…。」
糸子「うん。」
優子「お母ちゃん。」
直子「お母ちゃん。 はい!」
糸子「うん?」
千代「何?」
(優子と直子の笑い声)
小原家
玄関前
回想
♬~(お囃子)
「ソーリャ ソーリャ ソーリャ ソーリャ!」
回想終了