連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」第49話「1962-1963」【第11週】

別日

ラジオ・磯村『さて 皆さん 夢の超特急について…』。

平助「出来たで。」

和子「は~い。」

ラジオ・磯村『驚きのニュースが 飛び込んできました。 なんと試験車両が モデル線区で 時速256キロを達成…』。

平助「256キロ!?」

ラジオ・磯村『大阪から東京まで 3時間で走ることを目指しているんです』。

平助「3時間…。」

和子「ホンマかいな…。」

ラジオ・磯村『開通予定は 東京オリンピックの直前の…』。

西山♬『またも出ました 西山さん いつもニコニコ朗らかに 和子ちゃん』

和子♬『オイヤー』

西山「アハッ! ♬『るいちゃん』」

るい♬『アイヨー』

西山「アハハッ るいちゃんも すっかり大阪人やなあ。 ほな 貼らしてもらうでえ。」

平助「またか。 またか!」

西山「今度のは すごいでえ。」

和子「毎回言うてるやない。」

西山「いや 条映の社運を懸けた大作や。 通常の3倍の予算かけたっちゅう話やで。」

平助「へえ~。 さぞかし豪華キャストなんやろうなあ。 いやいや… 誰やねん。」

和子「あっ? 伴 虚無蔵?」

平助「聞いたことあらへんで。」

西山「いや あんたらは知らんやろうけど。 条映の秘蔵っ子やがな。」

るい「へえ~ この人ですか?」

平助「秘蔵っ子いう年には見えんけどなあ。」

和子「せやけど どっかで見たことある気ぃするわ。」

平助「わしも。 あれ どこやったかいな。」

るい「そしたら 行ってきます。」

平助「あっ うん 行ってといで」

和子「頼むわな。」

るい「は~い。」

平助「う~ん? どこやろ…。」

和子「ちょっと前にな…。」

ジャズ喫茶・Night and Day

ホール

ベリー「『若大将』シリーズの第4弾え。 前売券 2枚あんねん。 ジョー。 一緒に見に行かへん?」

錠一郎「う~ん…。 トミーと行ったら?」

ベリー「何でやの。」

錠一郎「大学生の青春とか何とか 僕は よう分からんから。」

ベリー「分からんからこそ 映画で体験するんやんか。 同時上映の『マタンゴ』いうのんは 恐怖映画の最高娯楽巨編やて。 なっ? 行こ。」

錠一郎「ごめん ベリー。 またセッション聴きに来て。」

ベリー「もう!」

木暮「懲りひんなあ ベリーちゃん。」

ベリー「青春映画もあかん。 恐怖映画も 宇宙活劇もあかん。 水族館も遊園地も どこ誘てもあかん。 どないしたらデートしてくれんの ジョーは!」

木暮「ベリーちゃん 押しが強すぎるんとちゃう?」

ベリー「どういう意味?」

木暮「う~ん…。 追いかけられた逃げるんは 世の常やろ。」

ベリー「そやさかい 何?」

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