柴田家
しばた牧場
坂場「ああ… 早く 新しいアニメーションを作りたいな!」
なつ「うん!」
なつ<天国のお父さん お母さん 元気ですか?>
語り<はい 元気に ここにいます。>
なつ<私は この人と 坂場一久という人と結婚します>
語り<はい 分かっています。 お母さんも。>
なつ<未来のことは まだ全然分からないけど 私は幸せです。 彼のご両親にもお会いして 一緒に食事をしました>
料亭
なつ「あの 私やります。」
一直「考古学というのはね なつさん。」
なつ「はい。」
一直「歴史学なんですよ。 まあ 大学でも 史学科の名に含まれたりしますからね。 歴史学というのはですよ なつさん。」
なつ「はい。」
一直「歴史を復元することなんですよ。」
なつ「はい。」
サト「もう お父さんったら…。」
なつ<お二人とも とてもすてきな人でした。 私の過去は すぐに受け入れてくれて…>
サト「ごめんなさいね なつさん。」
なつ「あっ いえ…。」
一直「考古学とはね…。」
なつ<というよりも 食事の間は 初めから終わりまで ずっと 考古学の話を 私にしてくれました。 何にでも 興味を示すイッキュウさんが この時ばかりは いつになく 全く興味なさそうにしているのが 妙に おかしかったです>
一直「分かりますか? なつさん。」
なつ「えっ… はい!」
昭和42(1967)年 春
なつ<そして 翌年の春>
柴田家
詰め所
なつ「じいちゃん。」
泰樹「なつ そったら恰好で こんなとこ来るな。 汚れるべ。」
なつ「じいちゃんが なかなか来てくれんか。 夕見も待ってるよ。」
泰樹「式には間に合うと言ったべ。 慌てるな。」
なつ「じいちゃん… 長い間 お世話になりました。」
泰樹「ありがとうな。」
なつ「ありがとうは おかしいべさ 育ててくれた じいちゃんが。」
泰樹「わしも お前に育ててもろた…。 たくさん… たくさん 夢をもろた…。」
なつ「じいちゃん…。」
泰樹「ありがとう…。 おめでとう なつ。」
なつ「じいちゃん… 本当に… どうも ありがとうございました!」