連続テレビ小説「なつぞら」第122話「なつよ、新しい命を迎えよ」【第21週】

なつ「マコプロダクション?」

麻子「名前は旧姓のままです。 よろしく。」

なつ「へえ~ マコプロか…。 いいですね ハハハ…。」

麻子「そこはね 女性のアニメーターが 母親になっても 安心して働ける場所に したいと思ってるの。」

なつ「母親が…?」

麻子「だから いつか… そういう時が来たら いつでも来てちょうだいよ。 まあ まだ会社があればの話だけど。」

なつ「うれしいです。」

麻子「イッキュウさんも 現実的なことも考えて できると思ったら来てちょうだい。」

坂場「ありがとうございます。 本当に光栄です。」

麻子「変わったわね イッキュウさん。」

坂場「えっ?」

なつ「そうですか?」

麻子「だって 物分かりがいいんだもの。」

坂場「ハッ… 何ですか それは。」

麻子「だけど イッキュウさんらしさを 失ってほしくもないけど… 私としては。」

なつ「予算と締め切りを 守らなくてもいいってことですか?」

麻子「そういうことじゃないでしょ!」

なつ「冗談です。」

麻子「もう…。」

寝室

なつ「それで どうするの?」

坂場「ん?」

なつ「マコさんの仕事… やってみたいと思わないの?」

坂場「その話は 今 考えなくてもいいじゃないか。」

なつ「どうして? やりたいなら 私のために諦めてほしくないな。」

坂場「君のためじゃないだろ。 僕たちの子どものためだ。」

なつ「そう言ってくれるのは すごく ありがたいんだけど それで あなたが どんどん変わってしまうのは 私は嫌だな。」

坂場「なら どうしろと言うんだ? 昔みたいに 自分のことだけ考えろとでも言うのか?」

なつ「一緒に考えるって言ったでしょ。 一緒に考えようって… 2人にとって 一番いい方法を。」

坂場「とにかく 今は… 今もらってる仕事を ちゃんと やらなくちゃならない。 君は ちゃんと産まなくちゃならない。 それが 一番大事なことだ。」

なつ「うん…。」

坂場「うん。」

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