連続テレビ小説「なつぞら」第5話「なつよ、ここが十勝だ」【第1週】

なつ「えっ あんなに かわいいのに…。」

照男「(ため息)」

剛男「どうした 樽尾? ため息なんかついて。」

照男「俺は まだ 搾乳教わってないのに…。」

剛男「ああ… いつでも教えてやるよ。」

小学校

「おはよう。」

「おはようございます。」

剛男「今日から もう一人 よろしくお願いします。」

校長「それで その子は 柴田さんの養子になさるおつもりですか?」

剛男「いえ あの子には 実のきょうだいがいるんです。 いずれ また 一緒に暮らしたいと思ってるようです。 なので 籍は入れず 名前も 奥原なつのまま うちの子として育てたいと思ってます。」

花村「ご立派ですわ。 なかなか できることじゃありませんもの。」

剛男「いえ… 本当に それがいいかどうかは あの子次第です。」

なつ「奥原なつです。 よろしくお願いします。」

花村「奥原なつさんは 東京から来て 今は 柴田夕見子さんの家に 家族として暮らしています。 みんな 仲よくして下さいね。」

一同「は~い。」

花村「では 夕見子さんの隣に座って。」

なつ「はい。」

花村「はい それでは 皆さん 国語の教科書を開いて下さい。 この前の授業の続きです。 6ページを開きましょう。 広げましたか? 6ページですよ。」

夕見子「はい。」

なつ「ありがとう。」

夕見子「いちいち いいって。」

大作「東京って お前の家も 空襲で焼けたのか?」

なつ「えっ?」

実幸「天陽君と おんなじじゃないのか?」

大作「それで疎開してきたんだろう?」

なつ「違う。」

夕見子「山田君は疎開じゃないしょ。 開拓に来たんでしょ。」

大作「でも うちの親は疎開者だって言ってるぞ。」

なつ「私も 空襲で 家が焼けたのは同じです。 それで 親を亡くして 孤児院にいました。」

さち「孤児院?」

実幸「東京で?」

なつ「はい。 その前は… 浮浪児でした。」

大作「ふろうじ?」

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