連続テレビ小説「なつぞら」第5話「なつよ、ここが十勝だ」【第1週】

玄関

正治「では これ…。」

なつ「あっ!」

富士子「お帰んなさい。 どうしたの?」

なつ「あの…。」

正治「それじゃ。」

富士子「ご苦労さま。」

なつ「手紙… 来てませんか?」

富士子「なっちゃんに?」

なつ「はい。」

富士子「うん… 来てないわ。」

夕見子「ただいま。 どうしたの?」

富士子「お帰んなさい。 なっちゃん 学校どうだった?」

なつ「すいません!」

正治「何?」

なつ「すみません あの… 手紙は どうやって出したらいいんですか?」

正治「手紙? 君が出したいの?」

なつ「はい。」

正治「どこに出すの?」

なつ「東京の家族です。 どうやって出したら いいですか?」

正治「それなら おじさんが出してあげるよ。 明日でいいかな? 受け取りに来るよ。」

なつ「いくらですか?」

正治「えっ…。」

富士子「なっちゃん 手紙待ってたの?」

なつ「すみません。」

富士子「謝らなくていいの。 もしかして 東京にいるお兄さんからかい?」

なつ「はい。」

富士子「なっちゃんの方からは 手紙出さないの?」

なつ「あの… おばさん お願いします。 手紙を出す10銭 貸してもらえませんか?」

富士子「何さ それ! そんなことは いいから。 なっちゃん。 なっちゃんは 今 この家で暮らしてるけど なっちゃんは なっちゃんでしょ! 東京にいるお兄さんだって 親戚の家にいる妹さんだって なっちゃんにとっては 大事な家族でしょ。」

富士子「そういう気持ちを 隠す必要はないの。 そういうなっちゃんを おじさんもおばさんも ここで育てたいの。 分かる? なっちゃんは 自分の思ってることを 素直に言えばいいのよ。 いくらでも 手紙を出しなさい。 書きなさい。 謝らないで。 お金のことなんて気にしないで。」

なつ「はい ありがとうございます。」

子供部屋

<なつは 久しぶりに 亡くなったの父の手紙を開けました。 そこには 一枚の懐かしい家族の絵がありました。>

なつ「お兄ちゃん どうして手紙をくれないの?」

<なつよ 本当の家族が恋しくなったのか…。>

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