清流企画の調理室にて
夏川彩「つまりイタリア風ラーメンだと味付けも量も上品過ぎて食事としての満足度が低かったってことよね?」
汐見ゆとり「母の料理教室を手伝ってる時もそうでした。奥様達が多いクラスですと毎回こんな感じでした。」
汐見ゆとり「それはもうとんでもない食欲で!」
そしてすっかりと意気投合した二人でした。
noodle cafe TMYにて
早速試作段階の新メニューのつけ麺を提案する
この立地ならではの言い訳の要素を模索することを伝えて店を後にする
店を出た夏川はゆとりにTMYのTは琢磨。Mは恵。Yは雄大。坂口家族のイニシャルからきていることと雄大の夢が自分と同じで店を継ぐことであると説明する。
場面変わって夏川の実家の元ラーメン店にて
夏川彩「私の夢はもう一度この店を復活させることなのだから芹沢社長の下で修業して腕を磨きたいと思って」
汐見ゆとり「社長が出した条件のこと聞きました。」
夏川彩「そ、コンサル案件連続5件成功なんて楽勝と思ってたんだけどさ、でもダメだね今のままじゃ」
汐見ゆとり「どうしてですか?まだ時間はありますよ」
夏川彩「私こんな風に思ってたから、他所のお店の成功を手伝ってる暇なんかないのにって、坂口さんの奥さんにはそれを見抜かれちゃってた。やっぱりもう一度一から勉強し直さなきゃ!」
場面変わり清流企画にて
社長!noodle cafe TMYを繁盛させる為にアドバイスをください!
それがあなたの出した結論?
汐見を見学につけたのも食べ歩きの時の会話も全部社長のくれたヒントでした。でも今の私にはそれを生かし切る実力がありません。クライアントのことを最優先で考えたいんです!お願いします。」
わかったわ。じゃあこれを見なさい。これ汐見のお父さんが撮った写真よね?あなた達が求めている答えはこれよ。
バーニャカウダ!
場面変わりnoodle cafe TMY
有栖涼「いやーしかしよく出来てますね、これは、この平麺に合せた」
有栖涼「つけ汁、これは濃厚とんこつにアンチョビが加えられているのかー」
汐見ゆとり「そうなんです!バーニャカウダの要素を取り入れるなら、野菜スティックだけじゃなくてつけ汁にもと思いましてー」
有栖涼「このコッテリとした味に約200gの麺のボリュームはイタリアラーメンとは段違いの満足感です」
芹沢達美「有栖さんが満足なら上出来ね。上品な外見とは裏腹に実はガッツリ食べたがっている。この界隈の女性客のニーズにばっちり合致しているし、野菜たっぷりヘルシーという言い訳の要素も兼ね備えている。」
芹沢達美「それにつけ麺の方がラーメンより遥に取り分け易いから子供連れの客に喜ばれるわ。麺の量を増やして子供用のつゆを付けた親子セットみたいなのを出せば集客効果がもっと上がるかもね!」
汐見ゆとり「流石です!そのアイディア早速提案してみます」
坂口琢磨「芹沢社長、この度は本当にありがとうございました。」
坂口恵「おかげ様で客足も好調です。夏川さんにも手伝っていただいて。」
一時期はコンサルティングの不備でご迷惑をおかけいたしました。遠慮なく使ってください。
夏川彩「社長、ありがとうございます」
芹沢達美「コンサル自体には成功したけど条件は満たせなかった。文句はないわね?」
夏川彩「もちろん!私これからはもっと本気でコンサルティング業に向き合います。」
芹沢達美「そう、頑張んなさい!」
芹沢雄大「お姉ちゃん」
夏川彩「ん?」
芹沢雄大「ずっと内で働きなよ。それで僕のお嫁さんになって!」
夏川が雄大からプロポーズされたところで客が来たので仕事に戻るメンバー
汐見ゆとり「良い顔してますね、夏川先輩。」
芹沢達美「あなたのおかげよ。」
そういって店を後にする芹沢とゆとり
場面変わって清流企画
河上堅吾「よし、コンサルは円満終了!これから戻ってくるそうです」
白坂隼人「結果的に良かったですね。」
河上堅吾「まあね。今回は汐見さんも多きな問題を起こさなかったようですし」
須田正史「まだ気にしてるんですか?母親のこと?社長も言ってましたけど本人には関係ないんですし」
河上堅吾「君たちは知らないからそういうことを言うんです。何しろ相手は社長にとって因縁の相手ですからね」
さっきから何?ニヤニヤして?
汐見ゆとり「だって社長さっき今回の件は私のおかげだって」
そうよ!3パターン考えてた展開の内一番理想的な形になったから
汐見ゆとり「3パターン?」
芹沢達美「パターン1」
芹沢達美「汐見が別の新メニューを開発して夏川の手柄を横取りする形でコンサル成功。夏川は条件をクリア出来ず汐見に対する怒りと憎しみを糧にやる気を出す」
汐見ゆとり「はあ?」
芹沢達美「パターン2」
芹沢達美「夏川と汐見が協力して新メニューを開発してコンサル成功。やっぱり夏川は単独では条件をクリア出来ず実力不足を認識してやる気を出す」
汐見ゆとり「それが一番理想的じゃないですか」
芹沢達美「パターン3」
芹沢達美「夏川と汐見が協力しても新メニューが出来ず私に泣きついてコンサル成功。夏川はやる気を出すし、私はあなた達に実力の差を見せつけることが出来て最高に気持ちがいい」
汐見ゆとり「なんですか?それ?じゃあ褒められたってぬか喜びしていた私の気持ちはどうなるんですか?」
芹沢達美「これっポッチも興味ないわね。あなたの気持ちなんか」
汐見ゆとり「歌いますよ。私ここで歌いますよ!」
芹沢達美「いいけど、500メートル離れなさい!社長命令!!」