移動中の恵里
恵里「軽くしたはずなのになぁ。」
恵里「あ!」
ハナ「『おばぁと勝子さんと2人で作った サーターアンダギーです。 これから住む所の 隣近所の人に配りなさい。 恵里『出じれ~旅』沖縄の言葉よ。 【一歩 外に出たら すべて 自分の力で決めて 行動しなければならない】という意味です。 ちばりよ~ 恵里!』。」
恵里「おばぁ…。」
勝子「『お金を少し 入れておきます。 いざという時に 使って下さい。 いざという時だよ。 それから 東京へ行ったら 容子さんを訪ねなさい。 お母さん 電話しておいたから。 いつでも いつでも 帰ってくるんだよ 恵里』。」
恵里「お母さん…。」
カバンに入れてあったカセットテープを再生する恵里
恵文「恵里 苦しい事があったら このお父さんの歌を聴きなさい では ♪~(三線と島唄) 」
(おばぁのくしゃみ)
恵文「おばぁ せっかく いい感じだったのによ~」
ハナ「出るものは しかたない」
恵文「もう一回 初めからね。『恵里 苦しい事があったら…。』」
勝子「それは もう いいでしょ」
恵文「であるねぇ ♪~(三線) ♪『私が あなたに惚れたのは ちょうど 19の春でした 今更 離縁と 言うならば…」
カセットテープを停止する恵里
恵里「行ってくるねぇ。」
タクシーから見守る恵文
恵文「頑張れ…。 恵里。 頑張れ。」
古波蔵家
恵達「はっ! 大変だ! 姉え姉えが いなくなったぞ! あれ?」
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