恵里「ハハハ どうかな? そうかもしれないねぇ。」
誠「そうに決まってるさ。」
ウエイター「失礼します。」
恵里「うわっ きれい… おいしそうだね。」
誠「なあ。」
恵里「なんか 食べるの もったいないくらいだね。」
真理亜の下にも食事が運ばれる
ウエイター「お待たせしました。」
恵里「あ そうそう たださ 城ノ内さんなんだけどさぁ。 あれ 何なんだろ? 食べたり飲んだりする前に 必ず においかぐんだよね。 こうやって…。 こういうふうにさ。」
誠「はあ 家で飼ってる犬みたいだな。」
恵里「うん あれ 何なんだろうね。」
皿を乱暴に置く真理亜w
誠「おいしいか?」
恵里「うん とっても おいしい。」
誠「よかった~。」
ウエイターにVサインをする誠w
恵里「ん?」
誠「いや 何でもない。なあ 恵里。」
恵里「ん?」
誠「東京にずっといるのか? 東京に人になるわけ?」
恵里「分からない。 まだ 何もしてないからね 私は…。 全然 何も…。」
誠「何をするわけ?」
恵里「それも まだ 分からない。」
誠「ふ~ん。 例の男に 会ったのか?」
恵里「え?」
誠「お前が結婚の約束をしている とかいう男さ。」
恵里「ああ ううん。 まだ。」
誠「何で?」
恵里「何でって… うん。」
誠「ああ その男 ぶん殴りてぇ。 全くよ。」
恵里「誠…。」
真理亜「『結婚の約束』?」
誠「でもよ。 俺は 恵里の事 あきらめたわけじゃないからよ。」
恵里「え?」
誠「恵里の事は 好きさ。 きっと ずっと 好きさぁ。 たとえ 俺が ほかの女と 結婚しても それでも あきらめたわけじゃないよ。」
恵里「何 言ってるの?」
誠「いや 俺が言いたいのは 恵里が 『どうしても』って 言うんだったら 俺は 離婚するぐらいの 気持ちは あるよってことさ。 いや だからね 話が変なふうに なったけどそれぐらい 恵里の事が 好きってことさ。」
誠「いや 俺が言いたいのは 沖縄に ず~っと お前の事を想ってる 男が 一人いるということを 忘れるなってことさ。 いざという時は お前の助けになれる 力強い男が 世の中に 一人いるんだってことを 忘れないで 頭の中に置いといて。 分かった?」
恵里「はい。 ありがとう 誠。」
誠「ああ… チョット オヤジくさかったな。」
恵里「う~ん。」