一風館
恵里「ただいま…。」
容子「お帰り。」
柴田「お帰りなさい。」
みづえ「お帰りなさい。」
恵里「ただいま。」
容子「あれ? 恵尚君は?」
恵里「あ 旅に出ました。」
容子 柴田「え?」
みづえ「まあ 寅さんみたいね。」
恵里「そうですね。」
容子「行こうか さあ。」
恵里「はい。」
柴田「いいなぁ。」
みづえ「ええ コーヒーでも 飲む?」
柴田「あ はい。」
みづえ「いらっしゃい。」
グアテマラ
真理亜「何よ。」
容子「何って もとはといえば あんたが原因なんだし。」
真理亜「何よ それ 私のせいじゃないわよ。」
恵里「いろいろ ご心配かけました。」
真理亜「別に 心配なんか してないわよ。」
恵里「はい 無責任ですよね 私って…。」
真理亜「そりゃ そうだわね。」
恵里「はい すみませんでした。」
真理亜「私に 謝らなくても いいわよ。」
恵里「はい すみません。」
ゆがふ
(電話の呼び鈴)
兼城☎「もしもし? …はい あ 恵里ちゃんの?」
勝子☎「本当に 何だか 申し訳ありません。 もう 勝手な事ばっかりで…。」
兼城☎「何を言ってるんですか 俺は お母さんに お礼を 言いたいくらいですよ。 あんなに 心のきれいな子を 育ててくれて…。 同じ ウチナンチューとして お礼が言いたいですよ。」
勝子☎「そんなふうに言って頂いて ありがとうございます。 これからも どうぞ よろしく お願いします。 …はい あ あの… もう一人 そちらに お邪魔しておりますか? は? 旅に出た? ああ そうですか 分かりました。 はい 失礼します。」