カフェ
恵里「ハハハ 文也君も 言われたわけ? もう 参ったねぇ。」
文也「うん。 あ 俺さ 1人の患者さんを 今日から 任されることになった。」
恵里「ふ~ん すごいねぇ。」
文也「でも なんか 緊張するよね。」
恵里「へえ 文也君 一人前だね。」
文也「それが ちゃんと 出来たらね。」
恵里「そっかぁ …私 全然 ダメである。 なんか 患者さんに 励まされて『力になるよ』とか 言われてさ。 逆だよねぇ。 ま なんくるないさ!」
文也「なんとかは ならないよ 頑張らないと。」
恵里「はい すみません。」
恵里は こんな調子でした。 でも このままでは すまんよ 恵里。
恵達は 着実に 一人前への道を 進んでおりました。
新しいバンドのレコーディングの日々です。
売れるのかねぇ 売れればいいね
古波蔵家
恵文と恵尚「(ため息)」
勝子「(ため息)」
ハナ「どうしようもないねぇ。」
勝子「チョット あんたたち! あんたたちは カチャーシー踊ってるか ヘナ~ってなってるか どっちかしかないわけ?」
恵尚「そんなこと言ってもさあ なあ オヤジさん。」
恵文「そうだよねぇ。」
ハナ「情けないねぇ。」
勝子「本当ですよねぇ。 恵尚。」
恵尚「ん?」
勝子「旅に出るのは ダメだよ。」
恵尚「え 何で?」
勝子「何でって 真理亜さんと 約束したでしょ?」
恵尚「あ…。」
勝子「せめて ゴーヤーマンの借金が なくなるまで 島袋製作所で 働きなさい あと少しなんだから。」
恵尚「はい。」
肩を叩く勝子
恵尚「はい。」
恵文「でもさ あれじゃないかねぇ。」
勝子「何?」
恵文「いや 恵里がね 文也君と 結婚するとしたらさぁ やっぱり…。」
勝子「やっぱり 何?」
恵文「やっぱりさぁ いっぺん 東京に行った方がいいかも…。」
ハナ「ん?」
恵文「いや だからさぁ 文也君のお母さんにも あいさつしといた方がいいでしょ。 ねえ? すみません ダメですね 分かりました。 はい すみませんでした。」
勝子「そうか… そうだね。」
恵文「え?」
勝子「そうだねぇ ねえ おかあさん。」
ハナ「そうだね。 いっぺん 行っておいた方が いいかもしれないね。」
恵文「え?」