上村家
静子「ねえ 文也。」
文也「ん?」
静子「どう?」
文也「どうって 何が?」
静子「いつごろになりそう? 結婚。」
文也「いつごろって お母さんが 言ったんでしょう。『一人前になってからの方がいい』って。 頑張ってるよ 俺も 恵里もさ。」
静子「そう。 余計な事 言ったのかな 私 やっぱり…。」
文也「え?」
静子「え? ううん 何でもない。」
北栄総合病院
非番の看護婦「あ 古波蔵さん。」
恵里も 初めて 患者さんを 任されることになりました
恵里「失礼しま~す。 こんにちは! 私が 担当の看護婦になります 古波蔵です。 よろしくお願いしますね!」
恵里「あ 外は いい天気ですよ。 カーテン 開けましょうね。 きれいな花ですねぇ。 お見舞いですか? 田所さんは どちらの方ですか? 東京ですか? あ これ お仕事のですか? すごいですね うわ 全部 英語だ。」
田所「うるさいわね!」
恵里「え?」
田所「ゴチャゴチャ言ってないで やること やって さっさと出ていきなさい。」
花瓶を落とす田所
さあ どうする? 恵里
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