連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」第9話「1939-1941」【第二週】

あらすじ

稔(松村北斗)を訪ねて1人大阪へ向かった安子(上白石萌音)は、夜遅くに帰宅しました。隣には稔の姿が。橘家の状況や縁談の話、そして安子の本当の気持ちを知った稔は、橘家の人々に安子との交際の許しをもらいに強い決意を固めてやってきたのでした。しかし、簡単に話は進むわけもなく…。一方、事情を知らない雉真家の人々は、稔の突然の帰省に喜びます。そんな中、勇(村上虹郎)は心に秘めた思いを稔に打ち明け…。

9話ネタバレ

橘家

台所

(足音)

金太「おい。」

小しず「うん?」

金太「安子は まだ帰らんのか。」

小しず「あ… はい。」

金太「えろう遅うねえか?」

玄関

小しず「きっと すぐ帰ってきます。」

金太「何なら? おめえは心配じゃねえんか?」

(戸が開く音)

金太「安子! 遅えじゃねえか。 心配したぞ おい。」

居間

稔「雉真 稔と申します。 大阪商科大学予科に通うとります。」

ひさ「雉真いうんは あの雉真繊維さんですか?」

杵太郎「あの 足袋と学生服の。」

金太「何なら。 寝とったんじゃねえんか。」

杵太郎「騒がしゅうて寝とれるか。 ハッハッハッ。」

稔「おっしゃるとおり 雉真繊維の経営者 雉真千吉は 僕の父です。」

ひさ「やっぱり! お見かけしたことがありますけど ありゃあ 立派な ええ男です。」

小しず「お義母さん。」

稔「恐れ入ります。」

杵太郎「よう うちの菓子ゅう 注文してくださっとるようで。」

稔「はい。 父は 特に大事なお客様には たちばなさんのお菓子と 決めとるようです。」

杵太郎「いや~ それはそれは。 お父上は 何ゅう そねえに 気に入ってくださりょんですかの。」

稔「やはり あんこが決め手かと。」

杵太郎「いや~! さすが よう分かっとります。 で 特に どの菓子が?」

稔「おはぎが。」

杵太郎「いや~ ハハッ! 2番目は?」

金太「何の話ゅうしょんなら。」

杵太郎「えっ。」

金太「それで 安子たあ どねえな つきあいですか?」

稔「はい。 去年の夏に こちらのお店で知り合うてから 手紙のやり取りをしょおりました。」

金太「それで?」

稔「僕は… 正式に 安子さんとの おつきあいを 認めていただきたいと思ようります。 今日 突然 安子さんが 大阪に僕を訪ねてきました。 映画を見たり 食堂を行ったり 川を眺めたり。 安子さんは ずっと笑ようったけど どこか様子がおかしかった。」

スポンサーリンク







シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク