旭川
勇「本当に 昼前の汽車で帰るんかな?」
稔「夕方から 商工経営研究会の集まりがあるんじゃ。 明日は朝一番の授業じゃしな。」
勇「遊びぃ行ったりせんのかな?」
稔「あ~… たまに映画に行くくれえかな。」
勇「ふ~ん。 長男いうなあ大変じゃのう。」
稔「えっ?」
勇「わしゃあこ気楽なもんじゃ。 な~んも期待されてねえから。 父さんも母さんも 兄さんのことばあじゃ。 わしには 野球させときゃあええ思ようる。」
稔「それは 勇が… 勇が 野球がうめえから。」
勇「兄さん。」
稔「うん?」
勇「兄さんは気付いてねえ思うけど…。」
稔「何じゃあ。」
勇「わし… あんこのことが好きなんじゃ。」