連続テレビ小説「あまちゃん」10回「おら、東京さ帰りたくねぇ」

(サイレン)

春子「変態は?」

美寿々「ごめん! 春ちゃん 見失った。」

春子「安部ちゃん それは?」

安部「いざとなったら ぶつけてやっぺと思って。」

春子「…で? アキは?」

安部「え?」

美寿々「あ…。」

(サイレン)

美寿々「沖へ行っちまうど!」

春子「アキ!」

美寿々「アキちゃん! 沈んでねえか?」

春子「いや いないでしょう。」

美寿々「あ!」

春子「あれ? アキ アキ!」

アキ「ぷあ! 美寿々さん 何秒? あれ? うわ! あ! 足が着かない! しゃっこい しゃっこい! うわ! うわ! じぇじぇ!」

漁協

(ドライヤーの音)

夏「親が見張ってて 死にかけてりゃ 世話ねな。」

春子「あんたら大人が ちゃんと 見てないからでしょう。」

夏「ちゃんと見てたのに 誰かさんが サイレン鳴らしたんだべ。」

長内「まあまあ 夏さん たまたま 漁船が通りかかって 助かったんだぜ。 皆 一回は 経験する事だべ。」

春子「だからアキは 浜でごみ拾ったり タオル干したりしてなさい。 海 危ないんだから。」

夏「危ねえ目さ遭って 学ぶ事もある。 過保護にするばっかりが 親でねえど。」

アキ「あ! 美寿々さん 何秒だった?」

美寿々「あ ごめん! 1分43秒で 止めちゃった。」

アキ「…て事は?」

夏「合格だ。」

アキ「やった~!」

(歓声)

夏「ちょっと 見せろ!」

美寿々「見てみな! 証拠証拠。」

<ようやくアキは 新人海女として スタート地点に 立ったのです>

美寿々「自主トレも やれよ。」

アキ「頑張る!」

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