回想
司会者「いかがですか? 橋さん ここ 北三陸市は 海女漁の北限なんです。」
橋「じゃあ 君も この姿で 海に潜って…。」
夏「はい ウニや 貝を取ります。」
橋「へえ~ 若いのに偉いね! お嫁さんにしたいぐらいだ。」
(拍手と歓声)
橋「どうでしょう。 次の曲は 吉永小百合さんと デュエットした曲なんですけれども 今日は 是非 夏ちゃんと一緒に歌いたいね。」
夏「じぇじぇ! 夏ちゃんって おらか!?」
♬~(『いつでも夢を』)
♬『星よりひそかに 雨よりやさしく あの娘は いつも 歌ってる! 声が聞こえる』
一同「頑張れ 夏ちゃん!」
♬『淋しい胸に』
2人♬『涙に濡れた この胸に』
回想終了
スナック・梨明日
一同「また また また~!」
長内「北三陸さ 橋 幸夫が来たなんて話 おら 聞いた事ないど。」
菅原「観光協会さも 記録 残ってねえよ。」
勉「いやいや ホントだっつうの。 あれから しばらくの間 夏さん この界隈で アイドルだったでしょう。」
ユイ「夏さんが?」
勉「うん。」
かつ枝「昭和39年だったら 覚えてるはずだよな 弥生!」
♬『言っているいる』
♬『お待ちなさいな』
回想
♬『いつでも夢を いつでも夢を』
勉「夏ちゃん!
♬『はかない涙を』
勉「夏ちゃん!」
<勉さんの話が 本当だとすると 夏ばっぱこそが 北三陸の 元祖アイドルって事になります>
2人♬『歌声で』
回想終了
無頼鮨
大吉「何だよ おい~。」
安部「よがった。 びっくりした…。」
(引き戸が開く音)
梅頭「いらっしゃい!」
種市「いらっしゃいませ!」
安部「え!? まさか まさか…!」
アキ「まさか 幸夫!?」
安部「幸夫!?」